検索流入が月65→412件に。それでも問い合わせの成果が分からなかった理由

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検索流入が月65→412件に。それでも問い合わせの成果が分からなかった理由

海外代理店は検索流入の増加を報告する一方、問い合わせを正しく計測できなかったと説明しています。フォームの受付とアクセス解析を一回のテストで照合し、記録が合わないときの確認先まで紹介します。

検索からの訪問が増えても、問い合わせの記録が取れていなければ、集客が仕事につながったかは分かりません。 海外の代理店が公開した自社事例は、AIOの成果を測る前に、何を確認しておくべきかを教えてくれます。

AIOは、AI検索で自社を理解・紹介してもらう取り組みです。記事を増やし始めた担当者や、サイトを作り替えたばかりの会社なら、最初に見直したいのは「相談が来たとき、その記録を確認できるか」です。

月65件から412件へ。ただし、問い合わせの成果は不明でした

Evolve Media Agencyは、自社のGoogle・Bing検索からの月平均訪問が65件から412件へ増えたと報告しています。比較は2025年10月〜2026年3月と、2026年6月〜8月。データの集計日は9月15日です。[1]

同社は解説記事の拡充、関連情報をまとめたページ、トップページの変更などを実施しました。一方、サイト変更後に問い合わせを数える設定が動かなくなり、予約へのクリックも成果として記録していなかったと説明しています。問い合わせへの転換率は算出できません。検索流入増の原因も、各施策へ分けて確認した結果ではありません。[1]

この記事で注目するのは、数字を大きく見せる方法ではありません。ページの更新後も「相談の受付」と「計測の記録」がつながっているかを、実際に試す方法です。

記事を読む、申込へ進む、送信が完了する、という別々の行動を記録する図

「何を一件と数えるか」を先に決める

ここからは、当社が提案する確認作業です。問い合わせフォームの管理者と、アクセス解析を見る担当者で進めます。一人で両方を管理していれば、そのまま確認できます。

まず、フォームを置いている実際のページを開きます。「相談する」を押した時点、入力画面に進んだ時点、送信が完了した時点は、それぞれ別の行動です。どれを事業上の成果として数えるかを決めます。

例えば、見積もり相談を受ける会社なら、「フォームの送信が受け付けられた」を一つの成果にできます。「見積もりボタンが押された」を相談一件とすると、入力を途中でやめた人まで含んでしまいます。

行動 記録する意味 その時点で言えないこと
記事を読む 説明へ到達した 商品に興味を持ったとは限らない
相談ボタンを押す 相談画面へ進もうとした フォームが送られたとは限らない
送信が受け付けられる 相談内容が届いた 有効な商談・受注とは限らない
内容を確認する 対象となる相談か判定できる 売上はまだ確定しない

ここで決めた名前を、担当者の間でそろえます。「コンバージョン」という言葉を使う場合も、何の完了を指しているかを添えてください。コンバージョンは、問い合わせや購入など、サイトで目標にしている行動のことです。

一回のテスト送信で、受付と計測を照合する

フォームにテスト環境があれば、そこで確認します。本番でしか試せない場合は、受付担当にテスト日時を伝え、実際の顧客への通知や注文が発生しない方法を選びます。決済や予約を伴うサービスでは、用意されたテスト方法を使います。

  1. 調べるページと、確認時刻を記録する。
  2. テストと分かる内容を入力し、送信を一回実行する。
  3. フォームの受付一覧などで、その一件が届いたことを確かめる。
  4. アクセス解析側で、同じテストの送信完了が記録されたかを見る。
  5. テスト記録を実際の相談数へ混ぜないよう、区別して残す。

氏名やメールアドレスをアクセス解析へ送る必要はありません。同じテストかを照合するには、テスト時刻、対象ページ、社内で使うテスト番号など、個人を特定しない情報を使います。

同じテスト送信を、フォームの受付記録とアクセス解析の記録で照合する図

GA4では、記録が届くかを確認できる

GA4はGoogleのアクセス解析サービスです。Google Analyticsで対象サイトを選び、「リアルタイム」で最近の記録を確認できます。詳細な動作確認には「DebugView」という、テスト中の行動を追う画面もあります。[2][3]

DebugViewを使うには、確認する端末や計測側でデバッグ用の設定が必要です。画面を開くだけでは、すべてのテストが表示されるわけではありません。設定担当者はGoogleのDebugViewの手順を使って準備します。[3]

GA4でいう「イベント」は、ページ表示や送信完了などの行動記録です。イベント名は実装によって違うため、担当者に「送信が成功したときのイベント名」を確認します。ボタンを押した記録だけを見つけて、成功としないことが大切です。

リアルタイムの画面は、まず記録が届くかを確かめるために使います。日々の集計や、どの流入元の成果とするかまで、その画面だけで決めないようにします。[2][3]

記録が合わないときは、直す場所を絞る

数字が違っても、すぐに「AI経由の流入が取れていない」と結論を出す必要はありません。まずは、既知のテストがどこまで届いたかを見ます。

テストで分かったこと 次に調べる場所
フォーム側にも届いていない 入力エラー、送信処理、受付側の障害
受付にはあるが、解析側にはない 送信成功時の計測設定、同意設定、対象ページへのタグ設置
送信していないのに成果が付く ボタン押下やページ表示を成果にしていないか
一回の送信が複数回記録される 同じ処理の重複、画面更新で再送される設定
古いフォームだけ記録される 新しいフォームの設置先と、計測対象の食い違い

同意設定は、利用者が計測を許可するかを選ぶ仕組みです。許可しなかった訪問が記録されない場合もあります。実際の設定を確認し、記録を増やすために利用者の選択を無視する修正は行いません。

修正したら、同じ条件で再度テストします。「計測タグがある」ではなく、「受付が成功した既知のテストを、想定どおり記録できた」が今回の確認結果です。すべての端末や利用者で同じように記録されると保証するものではありません。

AIで紹介されること、訪問、相談を別々に追う

問い合わせの動作が確認できたら、入口を調べます。AIが自社ページを回答に載せた回数と、リンクを押して来た訪問は別です。さらに、その訪問が相談へ進んだかを確認します。

AgentSignalには、質問に対する回答を調べる「AI引用率」と、サイトへの訪問を調べる機能があります。利用時は、AI引用率の使い方に沿って対象サイトと質問を登録します。対象AIや分析回数に応じたクレジットも確認してください。

訪問の計測には、サイトへのタグ設置が必要です。これで、AIで紹介された記録と、サイトに来た記録を分けて見直せます。ただし、タグを設置しただけで既存のGA4の送信完了設定が直るわけではありません。

通常の検索からの訪問も比較したい場合は、AI流入と成果を確認するガイドへ進めます。各ツールで集計条件が違うので、同じ日数にそろえても値が完全に一致するとは限りません。

更新のたびに試せるよう、短い確認表を残す

今後の更新で同じ問題を見落とさないよう、作業を一度きりにしない仕組みも必要です。例えば、フォームや申込ボタンを変更したときは、次の表を確認記録として残せます。

残すもの 記入内容
変更した場所 対象ページとフォーム名
テスト条件 日時、端末、同意の状態、環境
受付の結果 届いたか、想定した内容か
計測の結果 正しい行動を、重複なく記録したか
再確認 直した箇所と、再テストの結果

その後に集客の変化を比べます。AI経由の訪問、問い合わせの受付、有効な相談を、定義と期間をそろえて記録します。広告や値引きも同時に変えていたら、その日付を残します。

記事の成果を評価する前に、一回のテスト送信がどこへ記録されるかを確かめる。小さな作業ですが、後で「流入は伸びたのに、仕事につながったか分からない」とならないための準備です。

よくある質問

Q. ボタンのクリックを問い合わせ一件と数えてよいですか?
クリック後に送信しない人もいます。クリックと送信成功を別々の行動として記録します。
Q. テスト結果が合わない場合は?
受付に届いたかを先に確認し、その後に送信成功時の計測設定や重複を調べます。
Q. AgentSignalを設置すればGA4の設定も直りますか?
直りません。AgentSignalのタグ設置と、GA4で送信成功を記録する設定は別に確認します。

出典・参考データ

  1. [1] How evolveamz.com Went From 65 to 412 Organic Sessions a Month and Became an AI-Cited Source (Evolve Media Agency) — 取得 2026-09-21
  2. [2] Confirm that you're collecting data (Google) — 取得 2026-09-21
  3. [3] Monitor events in DebugView (Google) — 取得 2026-09-21

この記事を書いた人

水島 翔吾

株式会社kairos 代表取締役 / AgentSignal 開発者

AI クローラー・AI 流入計測と AIO 診断ツール AgentSignal を開発。実測データを元に AI 検索時代の計測と対策を書いています。

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