ブログ記事ゼロでChatGPT経由の訪問が22→95件に。小さなECが直した4か所

記事を増やさず既存の商品ページを改善した海外ECの事例。購入前の質問から説明を作り、Shopifyで編集し、公開後に確かめる流れを紹介します。訪問増と売上を区別し、読者が自店の一商品から試せる確認表を用意しました。
ブログを増やす前に、商品ページで「どれを選べばよいか」に答える。小さな通販サイトの事例から、そんなAIO対策の始め方が見えてきます。 AIOは、AIの回答で自社の商品やサービスを見つけてもらうための取り組みです。
「記事を書く人がいない」「商品説明なら自分で直せる」。そんな店の運営者に向けて、既存ページの見直し方を紹介します。読み終えたら、一つの商品について、足りない説明を選び、書き換えた内容を公開ページで確かめられる構成です。
小さな店が直したのは、すでにあるページでした
オーストラリアの支援会社Elinix AIは、匿名のShopify利用店について、ChatGPT経由の訪問が28日間同士の比較で22件から95件に増えたと報告しています。比較期間は2026年7月21日〜8月17日と、8月18日〜9月14日。9月15日公開の自己報告で、ブログ記事は追加していません。[1]
公表された変更は四つです。商品一覧に商品説明・選び方・質問への回答を置く。よくある質問を機械にも伝わる形式で記す。トップページ冒頭で扱う商品を明示する。商品ページの見出しを購入前の質問にする、という内容です。[1]
ただし、どの変更が増加に寄与したかは切り分けられていません。出典のAI流入合計とサービス別内訳にも不一致があるため、ここでは合計値を使いません。訪問数の変化を売上増とも読み替えません。[1]

まず一つ、説明を直す商品を選ぶ
ここからは、当社が提案する作業です。事例の店が使った文章や、非公開の作業手順を再現したものではありません。
最初に開くのは、自店の商品管理画面と、最近の問い合わせです。「サイズの違いを何度も聞かれる」「使える場所を毎回説明している」といった商品を一つ選びます。売りたい商品でも、仕様を確認できないものは後回しにします。
購入後の問い合わせしかない場合も役立ちます。「届いてから使えないと分かった」という声は、購入前の説明を直す材料になるからです。氏名や注文番号は文章作りに使わず、質問の内容だけを残します。
商品を決めたら、今の公開ページを保存するか、画面を撮影します。変更日も記録してください。後で数字が変わったとき、「どの説明を変えたのか」を確かめるためです。
「便利です」を、選べる説明にする
ここでは、洗濯用の収納袋を売る架空の店で考えます。次の文章は書き換えの説明例です。実際の商品情報ではないため、そのまま自店に掲載しないでください。
修正前の例:毎日の暮らしに便利な収納袋。さまざまな用途に使えます。
この説明では、「洗濯機に入れてよいのか」「どのくらい入るのか」が分かりません。まず商品の仕様書を開き、確認できた内容で答えを作ります。
| お客さんの疑問 | 調べる資料 | ページに足す説明 |
|---|---|---|
| 洗濯機に入れられる? | メーカーの使用方法 | 使用できるか、避ける洗い方は何か |
| 自分の衣類が入る? | 商品の内寸・容量 | 入る大きさと、詰め込みを避ける目安 |
| 乾燥機にも使える? | 注意書き | 使用の可否と条件 |
| 大きいサイズと何が違う? | サイズごとの仕様 | 用途別の違い、選ぶ基準 |
例えば「乾燥機では使えない」と確認できたなら、その条件を商品説明にも載せます。良い点だけでなく、買う前に知っておきたい制限も答えの一部です。確認できない場合は、「使えます」と推測せず、メーカーに確かめてから更新します。
そのうえで、冒頭を「何を、どんな場面で使う商品か」が分かる一文にします。続けて、よく聞かれる質問を見出しにし、答えを短く添えます。検索語を同じ文へ何度も入れる必要はありません。

Shopifyなら、商品の説明欄を編集する
Shopifyは通販サイトの作成・運営サービスです。利用している店なら、商品を編集する権限のあるアカウントでShopifyの管理画面を開きます。
「商品(Products)」から対象商品を選び、説明欄を編集して保存します。既存商品の保存内容はオンラインストアへ反映されるため、文章と仕様を確認してから保存してください。[2]
複数商品の選び方は、個別商品より一覧ページが向いている場合もあります。Shopifyでは、この商品グループを「コレクション」と呼びます。「商品 → コレクション」から対象を開き、説明を直して保存できます。[3]
| 書きたいこと | 最初に見直す場所 |
|---|---|
| この商品の使い方、注意点 | 個別商品の説明欄 |
| 小・中・大のどれを選ぶか | 該当するコレクションの説明 |
| 店が何を扱っているか | トップページの紹介文 |
今回は、選んだ商品と、それを含む一覧ページに範囲を絞るのがおすすめです。全商品へ同じ文章を一括で貼ると、商品ごとの条件が抜けやすくなります。
別のサービスで店を運営している場合も、作る文章は同じ考え方で用意できます。ただし編集画面は異なります。自店の「商品説明」を管理する場所へ反映し、検索結果用の短い説明欄だけを直して終わらせないようにします。
保存後は、お客さんが見るページで読み直す
編集画面で文章を保存できても、読みやすく表示されているとは限りません。お客さん向けの公開ページを開き、次の三点を確認します。
- 商品名・写真・価格と、追加した説明が同じ商品を指している。
- 選び方と注意点を、購入前に読める場所で見つけられる。
- スマートフォンでも見出しや表が途中で切れず、購入ボタンへ進める。
説明が表示されない場合は、文章をさらに追加する前に、ページの表示設定を調べます。文章が見えるのに判断しにくい場合は、条件を省いていないか読み直します。「使用可」だけでなく、使える場面まで書けているかが確認点です。
ページの設定も点検したい場合は、AgentSignalの無料AIO診断に対象ページのURLを入力できます。診断結果はページを見直す材料です。実際のChatGPTで推薦されたことや、売上が増えたことの証明とは分けて扱います。
GoogleのAI検索でも通常のSEOの基本は重要です。SEOは、検索した人が必要なページを見つけられるよう、内容やサイトの状態を整える取り組みです。特別なAI向けの記述を追加すれば掲載される、という条件はありません。[4]
次の28日間は、訪問と購入を分けて比べる
説明の更新が済んだら、変更日と対象ページを記録します。比較期間は、まず前後で同じ長さにそろえます。28日間は運用例であり、28日で効果が出るという約束ではありません。
| 残す項目 | 何を知るためか |
|---|---|
| AI経由と判別できた訪問 | AIから実際にページへ来た記録を見る |
| Googleなどからの検索流入 | 通常検索も含めた入口の変化を見る |
| 購入件数と売上 | 訪問後の成果を見る |
| 値引き・広告・在庫の変化 | 文章以外に数字を動かした要因を探す |
AgentSignalで訪問を確認する場合は、対象サイトへの計測タグ設置が前提です。タグの設置ガイドに沿って設定し、自分の訪問が記録されることから確かめます。タグを付ける前の訪問を、後から計測できるわけではありません。
AI経由の訪問が増えたら、どの商品へ来たかを確認します。購入が増えていなければ、送料や納期など、注文前に残る疑問も点検します。一度のChatGPTの回答だけで成功を決めず、同じ質問での継続確認と、実際の訪問記録を使い分けます。
今日着手するなら、問い合わせを繰り返し受ける商品を一つ選び、その答えを商品ページに載せるところからです。「毎日ブログを書けるか」と考える前に、いま買おうとしている人が迷う一か所を直せます。
よくある質問
- Q. どの商品から直せばよいですか?
- 問い合わせが繰り返し来る商品で、仕様を確認できるものから選びます。
- Q. 説明を変えればChatGPTに必ず載りますか?
- 掲載は保証されません。ページの改善と、公開後の回答・訪問の観測は別に行います。
- Q. Shopify以外でも試せますか?
- 購入前の質問に答える文章の作り方は使えます。実際の編集画面は利用するサービスに合わせます。
出典・参考データ
- [1] How a Small Shopify Store Quadrupled Its ChatGPT Traffic Without a Blog (Elinix AI) — 取得 2026-09-21
- [2] Adding and updating products (Shopify) — 取得 2026-09-21
- [3] Editing collection details and layout (Shopify) — 取得 2026-09-21
- [4] AI features and your website (Google) — 取得 2026-09-21
この記事を書いた人
水島 翔吾株式会社kairos 代表取締役 / AgentSignal 開発者
AI クローラー・AI 流入計測と AIO 診断ツール AgentSignal を開発。実測データを元に AI 検索時代の計測と対策を書いています。
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