AI検索でアクセスが減った?Search Consoleで原因を調べる手順

AI検索が広がってアクセスが減ったと感じたら、まずクリック数・率・表示回数のどれが減ったかを分けます。Search Consoleの生成AIレポート、ページ別の確認、Bingの引用シェアの読み方と、直すページの選び方を説明します。
AI検索でアクセスが減ったと感じたら、まずクリック数・表示回数・クリック率のどれが変わったかを分けます。そのうえでSearch Consoleの生成AIレポートと通常のレポートを並べると、どのページを調べればよいかが見えてきます。
「検索結果には前より出ているのに、サイトを開く人が増えない」。この場面で原因をAIの回答だけに決めると、順位の低下や検索語の変化を見落とします。
この記事では、Google Search Consoleの新しい生成AIレポートを含めた調べ方と、Bingの引用シェアの読み方を説明します。確認日は2026年9月23日です。
AI検索でアクセスが減ったときの症状を分ける
最初に、減ったのがクリック数なのか、クリック率だけなのか、表示回数なのかを分けます。割合だけが下がり、訪問は増えている場合もあります。
クリック率は、検索結果に表示された回数のうち、クリックされた割合です。「CTR」とも呼びます。[4]
次は計算を理解するための仮の例です。実際の計測結果ではありません。
| 期間 | 表示回数 | クリック数 | クリック率 |
|---|---|---|---|
| 変更前 | 1,000回 | 20回 | 2% |
| 変更後 | 2,000回 | 30回 | 1.5% |
クリック率は下がっていますが、クリックは10回増えています。新しい検索語で表示され始めると、率だけが下がることがあります。
症状によって、次に見る場所が変わります。
| 症状 | 次に見る場所 |
|---|---|
| 表示回数もクリック数も減った | 順位、ページの登録状況、内容 |
| 表示回数は同じでクリック率が下がった | 検索結果の見え方、AIによる概要での表示 |
| 表示回数が増え、率だけ下がった | 新しく表示された検索語 |
この表は原因を決めるものではなく、調べる順番を選ぶ目安です。
Search Consoleの生成AIレポートで分かること
生成AIレポートでは、GoogleのAIによる概要とAIモードで、自社ページのリンクが表示された回数を確認できます。ページ・国・デバイス・日付ごとに見られます。[2]
Googleは2026年6月3日にこのレポートを発表し、8月31日に全世界のサイトへ提供を広げたと追記しています。[3]
このレポートは、検索用とDiscover用に分かれています。[3] ここで扱うのは検索用です。Discoverは、Googleアプリなどでおすすめの記事を表示する別の画面です。
レポートでは、次の分け方で表示回数を見られます。[2]
- ページ:どのページのリンクが表示されたか
- 国:どの国での検索か
- デバイス:パソコン、タブレット、スマートフォン
- 日付:日・週・月ごとの推移
読むときの注意があります。
まず、ヘルプで説明されている指標は表示回数です。クリック数の内訳は、このレポートの説明に含まれていません。[2] 「AIによる概要からのクリックがいくつ減ったか」を、このレポートだけで数えることはできません。
次に、AI機能での表示が少ないサイトでは、レポートが表示されないことがあります。[2] 日付は太平洋時間で集計されます。[2]
また、このデータは通常の検索パフォーマンスレポートの「ウェブ」にも含まれています。[2][1] 生成AIレポートは、その中からAI機能での表示を別に取り出して見る画面と考えると分かりやすくなります。
AIによる概要の基本は、旧SGEとAIによる概要を説明した記事で紹介しています。
ページと検索語を絞って順位と一緒に見る
検索パフォーマンスレポートで期間・ページ・検索語を絞り、順位と表示回数の変化を合わせて見ます。そこから次に確認する場所を選びます。
手順は次のとおりです。
- Google Search Consoleを開き、自社サイトを選びます。
- 「検索パフォーマンス」から検索結果のレポートを開きます。
- 日付を比較にして、同じ長さの二つの期間を選びます。例えば直近28日とその前の28日です。
- クリック数、表示回数、平均CTR、平均掲載順位を表示します。[4]
- 表の「ページ」で減ったページを選び、「クエリ」で検索語を見ます。[4]
最新のデータは集計中の速報値で、数時間で変わることがあります。[4] 直近の数日だけで判断しないようにします。
同じページを生成AIレポートでも開き、同じ期間の表示回数を見ます。
| 通常のレポート | 生成AIレポート | 次に調べること |
|---|---|---|
| 順位が下がった | 変化が小さい | ページの内容や競合の変化 |
| 順位は近いがクリック率が下がった | AI機能での表示が増えた | 検索結果の見え方とページの答え |
| 表示回数が増えた | 変化が小さい | 新しい検索語との関係 |
二つの数字が同時に動いても、片方が原因だと決めることはできません。調べる順番の手がかりとして使います。
Bingの引用シェアと他のAIを確認する
BingのCitation Share(引用シェア)は、特定の検索語で引用された全体のうち自社が占めた割合です。順位や訪問者のシェアではありません。[5]
Microsoftは2026年6月16日、Bing Webmaster ToolsのAI Performanceに引用シェアなどの機能を試験提供として追加しました。[5] CopilotやBingのAI回答での引用を見るための指標です。
引用シェアは観察のための指標で、順位の仕組みや競合の点数表ではなく、競合のドメインも表示しません。[5]
ここでいう検索語は、AIが回答の根拠を探すために使った語句(grounding query)です。AIの回答の数を分母にして引用された割合を数える指標とは、計算の仕方が違います。
例えば、ある検索語の引用が合計100回で自社が20回なら、割合は20%です。これは説明用の架空の計算です。訪問者の20%を得たという意味ではありません。
Googleで表示が減っていなくても、Bingで引用が減っている、ということもあり得ます。サービスごとに別の画面で確認し、数字を足し合わせないようにします。
減少の原因を断定せず、直すページを選ぶ
原因を一つに決めつけず、検索している人の目的とページの内容が合っていないページを一つ選んで直します。修正日を残し、訪問と問い合わせを分けて追います。
Googleは、AIによる概要やAIモードにも通常のSEOの基本がそのまま当てはまると説明しています。[1] AI専用の特別な対応をするより、検索する人の疑問に答えているかを見直す方が先です。
例えば、料金を調べる検索語で表示されているのに、ページには「サービスのご案内」しかない場合です。金額を公開できなくても、料金が変わる条件や見積もりに必要な情報を書き足せます。
直すときは、次を記録します。
- 対象のURL
- 修正した日と内容
- 修正前の同じ期間の表示回数・クリック数
- 問い合わせや申し込みの件数
AIの回答は一つの質問から複数の検索をすることがあります。検索順位が高くても引用されない理由は、クエリファンアウトの仕組みで説明しています。
最初の一歩として、クリックが減ったページを一つ選び、生成AIレポートと通常のレポートを同じ期間で並べてみてください。
よくある質問
- Q. Search ConsoleでAIによる概要のクリックだけを見られますか?
- 生成AIレポートのヘルプで説明されている指標は表示回数です。クリックの内訳はその説明に含まれていないため、このレポートだけでAIによる概要からのクリック数を数えることはできません。
- Q. Bingの引用シェアが下がったら順位も下がっていますか?
- 引用シェアは特定の検索語での引用全体に占める自社の割合で、順位ではありません。全体の引用が増えると、自社の引用回数が増えていても割合は下がることがあります。
- Q. 生成AIレポートが表示されないのはなぜですか?
- AI機能での表示が十分にないサイトでは、レポートが表示されない場合があります。
出典・参考データ
- [1] AI features and your website (Google Search Central) — 取得 2026-09-23
- [2] Generative AI performance report (Search) (Google Search Console Help) — 取得 2026-09-23
- [3] Introducing Search Generative AI performance reports in Search Console (Google Search Central Blog) — 取得 2026-09-23
- [4] Performance report (Search results): Overview and basic setup (Google Search Console Help) — 取得 2026-09-23
- [5] New AI Visibility Insights in Bing Webmaster Tools: Intents, Topics, Citation Share, Compare (Microsoft Bing) — 取得 2026-09-23
この記事を書いた人
水島 翔吾株式会社kairos 代表取締役 / AgentSignal 開発者
AI クローラー・AI 流入計測と AIO 診断ツール AgentSignal を開発。実測データを元に AI 検索時代の計測と対策を書いています。
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