AI Overviews(AIによる概要)とは?旧SGE対策の見直し方

AI Overviews(AIによる概要)は、Google検索に表示されるAIの要約です。旧SGEとの関係、AIモードとの違い、表示に追加要件がない理由、以前の対策の見直し方、Search Consoleの生成AIレポートでの確認方法を説明します。
AI Overviews(日本語の画面では「AIによる概要」)は、Google検索の結果に表示される、AIがまとめた要約と参考リンクです。 以前よく聞いた「SGE」は、この仕組みをGoogleが試験していたときの呼び名です。
2024年に「SGE対策」として、見出しを疑問文にしたり、FAQを足したりした会社もあるでしょう。 今も同じ作業でよいのか、自社のページが表示されているのかは、どこで確かめればよいのでしょうか。
この記事では、まずAI Overviewsの意味を説明します。その後、表示の条件、以前の対策の見直し方、Search Consoleでの確認、表示を制限する設定の順に進めます。内容は2026年9月23日に確認したGoogleの公式情報に基づきます。
AI Overviews(AIによる概要)とは:Google検索に出るAIの要約
AI Overviewsは、複雑な質問の要点を短くまとめ、詳しく読むためのリンクを添えて検索結果に表示する機能です。 Googleは、通常の検索結果に加えて役立つと判断した場合だけ表示するとしています。そのため、表示されない検索も多くあります [1]。
例えば「引っ越しで電気の手続きはいつまでにする?」と検索したとします。検索結果の上部に、手続きの時期の要約と、根拠になったサイトへのリンクが並ぶことがあります。 このリンクに自社ページが選ばれると、検索した人が自社を知るきっかけになります。
名前の変化は、次の順番です。
| 時期 | 出来事 |
|---|---|
| 2023年8月30日 | 日本でSGE(生成AIによる検索体験)日本語版の試験がSearch Labsで始まる [4] |
| 2024年5月14日 | Search Labsでの試験を経て、AI Overviewsの提供が米国の全ユーザーへ始まる [5] |
| 2024年8月15日 | 日本を含む6か国への提供を発表。数週間かけて順次提供 [6] |
| 2025年9月9日 | AIモードの日本語提供を順次開始と発表 [7] |
| 2026年8月31日 | Search Consoleの生成AIレポートが全サイトへ展開 [2] |
社内資料では「AIによる概要(旧SGE)」のように併記すると、古い資料を知る人にも伝わります。 似た略語の「AIO」との関係は、AIOとは?二つの意味と、AI対策で最初にすることで説明しています。
AIモードとの違い
AIモードは、追加の質問を重ねながら調べる別の画面で、AI Overviewsとは別の機能です。 検索結果ページの「AIモード」タブから使います [7]。
AI Overviewsは、通常の検索結果の中に要約が出ます。AIモードは、比較や条件の多い質問を会話のように深掘りするときに向いています [1]。
どちらも、質問を小さなテーマに分けて複数の検索を行う「クエリファンアウト」という方法を使うことがあります [1]。仕組みはクエリファンアウトの解説にまとめています。 ただし、使うモデルや方法が異なるため、表示される回答やリンクは同じとは限りません [1]。
どちらに表示されたいかで、特別な準備を分ける必要はありません。次の章で説明する、通常の検索の基本が共通の前提です。
AI Overviewsに表示されるための条件:追加の技術要件はない
Googleは、AI OverviewsやAIモードに表示されるための追加の技術要件はないと説明しています。 ページがGoogleに登録され(インデックス)、検索結果で説明文(スニペット)付きで表示できる状態なら、参考リンクの候補になります [1]。
条件を満たしても、表示が約束されるわけではありません [1]。 一方で、AI用の新しいファイルや特別なマークアップ、専用の構造化データを作る必要もありません [1]。
確認することは、通常の検索と同じです。
| 確認すること | 見るところ | 相談する相手 |
|---|---|---|
| Googleがページを読めるか | robots.txtやCDNでGooglebotを拒否していないか | サイトの開発・保守担当 |
| 検索に出ない設定が残っていないか | ページにnoindexが付いていないか | サイトの開発・保守担当 |
| サイト内で見つけやすいか | 関連ページからリンクがあるか | 記事・ページの担当 |
| 大事な説明が文字で書かれているか | 画像だけで料金や条件を伝えていないか | 記事・ページの担当 |
| 構造化データと本文が一致しているか | 画面に見えない情報を書いていないか | サイトの開発・保守担当 |
構造化データは、ページの内容を検索サービスが読み取りやすい形式で添える記述です。Googleは、利用者に見えない情報を記述しないよう求めています [10]。
なお、robots.txtはクロールを管理するためのもので、検索結果からページを隠す仕組みではありません [11]。検索に出したくないページは、noindexなど別の方法を使います。
以前のSGE対策を今のAI Overviewsで見直す
読者の疑問に答える本文は残し、特定の検索表示を狙った設定は、今も提供されているかを確認して目的を見直します。 名前が変わったことだけを理由に、作業をやり直す必要はありません。
2024年ごろによく挙げられた作業を、次のように分けられます。
| 以前の作業 | 今の扱い | 次にすること |
|---|---|---|
| 疑問形の見出しと、直下の答え | 続ける | 答えの直後に条件や例外があるか読む |
| FAQ構造化データの追加 | 目的を見直す | FAQのリッチリザルトは2026年5月7日以降表示されない [9]。本文のFAQは読者に役立てば残す |
| HowTo構造化データの追加 | 目的を見直す | HowToのリッチリザルトは2023年9月13日に終了 [8] |
| AI向けの専用ファイル(llms.txtなど) | Google検索には不要 | Google検索の掲載や順位に影響しないと明記されている [9] |
| Google-Extendedの許可 | AI Overviews用の設定ではない | 他のシステムでの学習などの設定として別に判断する [1] |
使われなくなった構造化データは、検索に問題を起こさないため、急いで削除する必要はありません [8]。 削除するかどうかは、他の用途があるか、本文と食い違っていないかを担当者に確認してから決めます。
制作会社から「SGE対応済み」とだけ報告されている場合は、変更したページと内容の一覧を依頼します。 「読者向けに直した文章はどれか」「検索表示を目的にした設定はどれか」と分けて聞くと、見直す対象がはっきりします。
AI Overviewsの表示をSearch Consoleの生成AIレポートで確認する
自社ページがAI OverviewsとAIモードに表示された回数は、Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで確認できます。 2026年6月に発表され、2026年8月31日に全世界のサイトへ展開されました [2]。
Search Consoleは、自社サイトがGoogle検索でどう表示されているかを見る無料のツールです。使うには、サイトの所有確認を済ませたアカウントが必要です。
手順は次のとおりです。
- Search Consoleを開き、調べたいサイトを選びます。
- 生成AIパフォーマンスレポートのヘルプにある「Open the Generative AI performance report」から、レポートを開きます [3]。
- グラフで、期間中の表示回数の変化を見ます。
- 表の「ページ」タブで、表示回数の多いページを確認し、エクスポートで書き出します。
- 必要に応じて「国」「デバイス」「日付」のタブでも比べます [3]。
表示回数は、生成AIの機能の中で自社へのリンクが表示された回数です [3]。読んだ人数やクリック数ではありません。 2026年9月23日時点のヘルプで説明されている指標は表示回数です。クリックなど他の指標の扱いは、利用時に最新のヘルプで確認してください。Googleは今後の指標追加に言及しています [2]。
このレポートは検索用です。Discoverには別の生成AIレポートがあり、デバイス別の表示は検索のレポートで使えます [2][3]。
読むときの注意もあります。
- グラフはサイト全体、ページ別の表はページごとに集計するため、合計が一致しないことがあります [3]。
- ページは、正規のURL(canonical)にまとめて数えられます [3]。
- 日付は太平洋時間です [3]。
- エクスポートすると、画面の「~」や「-」は0になります [3]。
- Search Labsの実験は含まれません [3]。
レポートが見当たらない場合は、提供が順次のため、または生成AIの機能での表示回数が十分でないためかもしれません [3]。
なお、AgentSignalのAI引用率は、登録した質問をChatGPTやGeminiなどに尋ねて引用を数える機能です。GoogleのAIによる概要の画面そのものは計測しません。AIによる概要の表示は、このレポートで確認します。
AI Overviewsで内容を使われたくない場合の設定
AI Overviewsで表示される内容を制限したい場合は、通常の検索と同じnosnippet、data-nosnippet、max-snippet、noindexを使います。 Googleは、AIが検索に組み込まれているため、この設定が管理の方法だと説明しています [1]。
それぞれの役割は次のとおりです。
| 設定 | 何が変わるか |
|---|---|
| nosnippet | そのページの説明文を検索結果に出さない |
| data-nosnippet | ページ内の指定した部分だけ説明文に使わせない |
| max-snippet | 説明文に使える文字数の上限を決める |
| noindex | ページを検索結果に出さない |
これらは通常の検索結果の説明文にも影響します。 AIの要約だけを止め、通常の検索結果はそのまま、という設定ではありません。
Google-Extendedは、Googleの他のシステムでの学習やグラウンディング(回答の裏付けに使うこと)を制限する設定です [1]。AI Overviewsの表示を止めるための設定ではありません。
担当者へ依頼するときは、対象ページのURL、制限したい範囲、理由を伝えます。 設定後も表示が残る場合は、URL検査ツールでGooglebotが受け取ったHTMLに設定が入っているかを確認します [1]。反映には、再クロールまで数日から数か月かかることがあります [1]。
自社の方針を決めるときは、AIクローラーの違いも参考になります。
よくある質問
- Q. SGEとAI Overviewsは別のものですか?
- 同じ系統の機能です。SGEはGoogleがSearch Labsで試験していたときの呼び名で、2024年5月からAI Overviewsとして一般提供が始まりました。日本語の画面では「AIによる概要」と表示されます。
- Q. Search Consoleの生成AIレポートでクリック数は見られますか?
- 2026年9月23日時点のヘルプに記載されている指標は表示回数です。クリック数についての説明は確認できませんでした。Googleは今後の指標追加に言及しているため、利用時は最新のヘルプを確認してください。
- Q. AI Overviewsに出るために専用のファイルや構造化データは必要ですか?
- Googleは不要と説明しています。インデックスされ、説明文付きで表示できるページであることが条件です。ただし条件を満たしても表示は保証されません。
出典・参考データ
- [1] AI features and your website (Google Search Central) — 取得 2026-09-23
- [2] Introducing Search Generative AI performance reports in Search Console (Google Search Central Blog) — 取得 2026-09-23
- [3] Generative AI performance report (Search) (Search Console Help) — 取得 2026-09-23
- [4] 生成 AI による検索体験 (SGE) のご紹介 (Google Japan Blog) — 取得 2026-09-23
- [5] Generative AI in Search: Let Google do the searching for you (Google) — 取得 2026-09-23
- [6] New ways to connect to the web with AI Overviews (Google) — 取得 2026-09-23
- [7] Google 検索における「AI モード」を日本語で提供開始 (Google Japan Blog) — 取得 2026-09-23
- [8] Changes to HowTo and FAQ rich results (Google Search Central Blog) — 取得 2026-09-23
- [9] Latest documentation updates (Google Search Central) — 取得 2026-09-23
- [10] Introduction to structured data markup in Google Search (Google Search Central) — 取得 2026-09-23
- [11] Introduction to robots.txt (Google Search Central) — 取得 2026-09-23
この記事を書いた人
水島 翔吾株式会社kairos 代表取締役 / AgentSignal 開発者
AI クローラー・AI 流入計測と AIO 診断ツール AgentSignal を開発。実測データを元に AI 検索時代の計測と対策を書いています。
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