ChatGPTには出ないのに、Geminiには出る。960回答の調査で分かったAI引用の違い

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ChatGPTには出ないのに、Geminiには出る。960回答の調査で分かったAI引用の違い

一つのAIで自社が紹介されなくても、別のAIでは紹介されることがあります。引用を調べるときは、AIごとの結果を分けて見ることが大切です。

一つのAIで自社が紹介されなくても、別のAIでは紹介されることがあります。引用を調べるときは、AIごとの結果を分けて見ることが大切です。

「Geminiでは当社のページが出たのに、ChatGPTでは競合ばかり。どちらを信じればいいのだろう」。担当者によって報告が違い、困ったことはないでしょうか。見ているAIが違えば、参考にするページも違う可能性があります。

2026年9月19日に公表されたPreferの調査は、この違いを考える材料になります。ただし、調査対象はAI検索に関する質問です。自社の業界でも同じ割合になるとは限りません。調査の読み方と、自社で確認するときの手順を紹介します。[1]

960回答を比べると、何が違った?

Preferは9月13日、80の質問を四つのAIへそれぞれ3回送り、960回答を集めました。回答で引用された1,329のドメインのうち、966は一つのAIだけに現れました。ドメインとは、サイトの住所の中心になる部分です。例えば、このブログなら「agent-signal.ai」です。[1]

一方、よく引用された上位25ドメインのうち23は、三つ以上のAIで共通していました。「AIごとに全く別のサイトしか見ない」という結果ではありません。多くのAIから参照されるサイトもあれば、特定のAIにだけ登場するサイトもあった、ということです。[1]

ここでの「引用」は、回答が根拠として示すサイトのことです。文章に会社名が出る「ブランド言及」とは分けて扱います。名前があっても自社サイトへ進めるリンクがあるとは限らないためです。

同じ質問でも、AIごとに回答で示す参照先が違うことがある。自社名と自社ページへのリンクを別々に確かめる説明図。

この調査で分かること、分からないこと

今回の調査は、システムからAIに質問を送る窓口である「API」を使っています。普段使うChatGPTの画面を960回操作した結果ではありません。また、同じ質問の3回の実行は短い間隔で行われています。毎日観測した結果でもありません。[1]

したがって、この数字から「自社はChatGPTに弱い」「1日3回調べれば十分」とは判断できません。学べるのは、複数のAIをまとめて一つの数字にすると、違いが隠れるという点です。

以下は、その違いを自社の改善へつなげるために当社が提案する手順です。研究で効果が実証された施策ではありません。

1. お客さんが比較するときの質問を選ぶ

まず、商談や問い合わせで実際に聞かれた質問を集めます。自社名を入れずに候補を探す質問から始めると、「まだ自社を知らない人に紹介されるか」を確認しやすくなります。

例えば、法人向けの研修会社なら次のような質問です。

社員20人に生成AI研修をしたい。初心者向けで、研修後の相談にも対応する会社をどう選べばいい?

これは説明用の質問です。自社の顧客数や条件に置き換えてください。「生成AI研修のおすすめは?」よりも、読者が知りたい条件がはっきりしています。

質問は毎回その場で作り直さず、保存します。条件を変えた場合は別の質問として扱います。「価格重視」から「研修後の支援重視」に変えれば、選ばれる会社が違っても不思議ではありません。

2. 同じ質問を送り、回答とリンクを残す

手元で違いを確かめるなら、ChatGPTとGeminiを開き、それぞれ新しい会話で保存した質問を送ります。過去の会話の続きで聞いた結果は、別に記録します。

回答が出たら、次を一組として保存します。画面上のサービス名だけでなく、確認できる範囲で使った機能やモデル名も残すと、後で条件を見直せます。

残すもの 確かめること
日時と質問文 比べている条件が同じか
回答の全文 どんな理由で会社や商品を挙げているか
自社名・登録した別名 文章に名前が出たか
自社へのリンク 自社のどのページへ進むか
検索や実行の状態 回答が取れたか。検索されたと確認できるか

これは初回の見比べ方です。日々の変化を追うなら、同じ条件で繰り返し取得し、履歴を残す作業が必要になります。毎回手作業で集める負担を減らすのが、継続計測の役割です。

AgentSignalのAI引用率では、登録した想定質問に対する結果をAI別に確認できます。数字だけで判断せず、取得した回答と参照先も見て、「何が足りないのか」を調べる材料にしてください。

3. 数字が低いAIの回答から、理由を探す

次に、自社が載らなかった回答を読みます。紹介されたページへ進み、質問への答えとして何が書かれているかを確認します。競合の記事をそのまま写す作業ではありません。

先ほどの研修の例なら、「研修後に誰へ相談できるか」「相談できる期間」「追加料金」が候補です。自社がその支援を提供しているのにページで説明していなければ、確認済みの情報を追記できます。

逆に、自社にはない支援が決め手なら、文章だけを直しても条件は満たせません。提供内容を変えるか、別の顧客の質問を選ぶかを考えます。「引用されないから説明が悪い」と決めつけないことが大切です。

4. 改善後も、AI別・質問別に比べる

改善するページ、追加した内容、公開日を残します。その後も同じ質問を続け、AIごとの変化を見ます。

例えば、正常に回答を取得できた10回のうち、自社ページへのリンクが3回なら、その条件でのURL引用率は30%です。これは計算方法を説明する仮の数字です。市場全体の30%の人に紹介された、という意味ではありません。実行に失敗した回は「引用なし」に混ぜず、別に数えます。

会社名が出る回数は増えたのに、リンクが増えないこともあります。リンクは増えたのに、問い合わせにつながらないこともあります。名前、リンク、訪問、問い合わせを分けて見ると、次に直す場所を選びやすくなります。

Google向けには、AI検索だけの特別なファイルを足すよりも、重要な情報を文章で読めるようにし、ページ同士を適切につなぐといった基本が引き続き重要です。条件を満たしても掲載は保証されません。[2]

まずは、受注したい仕事に関係する一つの質問から始めてください。どのAIで、何を理由に、どのページが紹介されたか。そこまで確かめると、単なる順位の見比べが、ページを直すための調査になります。

よくある質問

Q. 一つのAIだけ調べればよいですか?
利用者が使うAIに合わせて確認します。異なるAIの結果を一つにまとめると違いが分からなくなるので、サービス別の内訳を残します。
Q. 引用されない理由は文章の質ですか?
それだけとは限りません。質問との適合、提供条件、取得できる状態なども確認します。
Q. この研究は毎日の変化を調べたものですか?
いいえ。同じ質問の繰り返しは短い間隔の実行で、日をまたぐ変化を測った調査ではありません。

出典・参考データ

  1. [1] How AI engines search and cite: 960 answers measured (Prefer) — 取得 2026-09-22
  2. [2] AI features and your website (Google Search Central) — 取得 2026-09-22

この記事を書いた人

水島 翔吾

株式会社kairos 代表取締役 / AgentSignal 開発者

AI クローラー・AI 流入計測と AIO 診断ツール AgentSignal を開発。実測データを元に AI 検索時代の計測と対策を書いています。

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