AIO対策のやり方:自社サイトを点検するチェックリスト

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AIO対策のやり方:自社サイトを点検するチェックリスト

AIO対策は、現状を記録し、サイト全体の技術設定を確かめ、ページの種類ごとに点検して直す順番を決め、同じ条件で再測定する流れで進めます。料金ページや会社概要など種類別の確認項目と、優先順位の決め方をチェックリストで紹介します。

AIO対策は、特別なAI専用ファイルを用意するところから始めるものではありません。まず、AIや検索エンジンがページを読めるか、ページに顧客の質問への答えがあるかを確かめます。

ここでいうAIO対策は、GoogleのAIによる概要やChatGPTなどの回答で、自社のページが紹介・引用されるように整える取り組みです。引用とは、AIが回答の根拠として自社ページへのリンクを示すことです。言葉の意味はAIOとは?二つの意味と、AI対策で最初にすることで説明しています。

この記事では、説明用の架空の会社を例に使います。社員研修を請け負う「研修会社A社」(実在しません)のWeb担当者が、外注せずに自社サイトを点検する場面です。A社の例は手順を示すためのもので、実際の結果や成果ではありません。

AIO対策のやり方は5段階:現状把握から再測定まで

AIO対策は、現状把握 → 技術設定 → ページ別点検 → 優先順位 → 再測定の順に進めます。 この順番なら、「そもそもページが読まれていなかった」「直した後に比べる記録がない」といった手戻りを減らせます。

AIO対策の5段階を階段で示した図。現状を記録、技術設定、ページ別点検、優先順位、再測定と一段ずつ上がり、再測定から最初の記録へ比較の矢印が戻る。

Googleは、AIによる概要などのAI機能にも通常の検索の基本が当てはまり、追加の技術要件はないと説明しています。AI専用のファイルや特別な構造化データも必須ではありません。一方で、条件を満たしても掲載は保証されないとも明記しています(Google検索セントラル:AI機能とウェブサイト)。

段階 やること 残すもの
① 現状を記録 顧客が聞きそうな質問でAIの回答を確かめる 日付・サービス名・回答・引用されたページ
② 技術設定 サイト全体でページが読める状態かを確かめる robots.txtなどの確認結果
③ ページ別点検 ページの種類ごとに、答えが本文にあるかを見る ページ別チェック表
④ 優先順位 見つかった問題を直す順番に並べる 修正リストと担当者
⑤ 再測定 同じ質問・同じAIで確かめ直す 変更日と再測定の結果

AIO対策の最初に、自社の現状を記録する

直す前に、顧客が聞きそうな質問を数件選び、その時点のAIの回答と、Search Consoleの表示回数を日付付きで記録します。 変更前の記録がないと、直した後に何が変わったかを比べられません。

A社なら、質問は次のようなものになります。

  • 「新入社員研修を外部に頼める会社は?」
  • 「オンラインで受けられる管理職研修はある?」
  • 「社員研修を外注するときの費用の決まり方は?」

社内で使う商品名ではなく、顧客が実際に使う言葉にします。問い合わせや商談で聞かれた内容から選ぶと、顧客の言葉に近づきます。

それぞれの質問をGoogle検索やChatGPTなどで確かめ、次の表のように残します。

記録する項目 記入の考え方
確認した日 回答は日によって変わるため必ず残す
サービス名 「AIによる概要」「ChatGPT」など
利用条件 画面に出るモデル名、検索機能のオン・オフ、新しい会話で聞いたか、ログインの有無、地域・言語の設定など、分かる範囲で
質問文 入力した文をそのまま残す
自社名の有無 名前が出たかどうか
自社へのリンク 自社ページへのリンクがあったか
引用されたページ 他社ページも含めてURLを控える

条件をそろえても、AIの回答は変わることがあります。同じ質問を1日に何回か、さらに日を変えて確かめ、一度の結果を「いつもこう表示される」とは判断しません。

同じ質問を日を変えて3回確かめる記録の例を示した説明図。日付の違う3枚のメモで自社リンクがある日とない日があり、一度の結果で判断しないことを示す。実測結果ではなく記入例。

AIの回答とあわせて、Search Consoleの数字も控えます。Search Consoleは、自社サイトがGoogle検索でどう表示されているかを確認できる、Googleの無料の管理画面です。

Googleは2026年6月、生成AIによる表示の実績を見られるレポートを発表し、8月31日に全サイトへの展開が完了したと追記しています。レポートは検索とDiscover(Googleアプリなどでおすすめ記事を表示する機能)で分かれており、ここでは検索のレポートを使います。検索のレポートでは、表示回数をページ・国・デバイス・日付ごとに確認できます(Google検索セントラル ブログ)。

Search Consoleを開き、自社サイトの権限を持つGoogleアカウントでログインします。対象のサイト(プロパティ)を選び、検索の生成AIレポートを開きます。期間を決め、ページ別の表示回数を控えます。

表示回数は、AIの表示の中でページが示された回数です。訪問数や問い合わせ数ではありません。報告でも、この二つを混ぜないようにします。

サイト全体で確認するAIO対策の技術設定

サイト全体では、検索用のクローラーを止めていないか、配信サービスでアクセスを遮断していないか、公開したいページに検索に出さない設定が残っていないかを確かめます。 読めない状態や、検索から外れた状態のままでは、ページの文章を直しても情報が届きません。

二段階の図。左の「ページを読む前」では、検索用クローラーがページへ向かう道にrobots.txtとCDN・WAFの2つの関所がある。右の「読んだ後」では、読まれたページにnoindexの札が付くと検索結果の一覧に載らないことを示す。

クローラーは、検索などのためにページを読みに来るプログラムです。サービスごとに名前があります。

まず、robots.txtを確かめます。robots.txtは、クローラーに「読んでよい場所」「読まないでほしい場所」を伝える設定ファイルです。ブラウザのアドレス欄に、自社サイトのドメインの後ろへ /robots.txt を付けて開きます。A社なら https://kenshu-a.example/robots.txt です(説明用のURLです。自社のドメインに置き換えてください)。

見るのは、Googlebot や OAI-SearchBot の読み取りを Disallow(読まないでほしい場所の指定)で止めていないかです。OAI-SearchBotはChatGPTの検索で使われるクローラーです。

管理画面や社内向けのページなど、理由があって止めている場所もあります。見つけても自分では消さず、公開したいページが対象に入っていないかを制作担当者に確認します。

OpenAIは、検索用のOAI-SearchBotと学習用のGPTBotを別々に設定できると説明しています。学習を断るためにGPTBotを拒否しても、検索用まで止める必要はありません。また、ChatGPT-Userは利用者の操作によるアクセスで、検索への掲載を判断するためのものではないとしています(OpenAI:クローラーの概要)。

なお、robots.txtは読み取りを制御するもので、検索結果に出さないことを保証する設定ではありません(Google:robots.txtの概要)。クローラーごとの違いはGPTBotを止めるとChatGPTに出なくなる?AIクローラーの違いにまとめています。

次に、検索に出さない設定を確かめます。noindex は、ページを検索結果に出さないための指定です。ページが読めない問題とは別で、読んだうえで検索結果から外す設定です。文章をいくら直しても検索結果に出なくなるため、文章の修正より先に確認します。

見るのは、制作中に付けた設定が、公開したいページに残っていないかです。社内向けのページなど、意図して付けているページもあるため、外すかどうかは制作担当者と決めます。

特定のページを調べるときは、Search Consoleで「URL検査」を開き、そのページのURLを入力します。表示された登録状況と、登録されていない場合の理由を、URL・確認した日と一緒に制作担当者へ渡します。

最後に、配信サービスを確かめます。サイトの配信に、CDNやWAFと呼ばれるサービスを使っている場合があります。表示を速くしたり、不正なアクセスを止めたりする仕組みです。OpenAIは、robots.txtに加えて、公開しているIPアドレスからのアクセスを許可することも案内しています(OpenAI)。

確認すること 見る場所 問題の例 頼む相手
検索用クローラーの許可 robots.txt OAI-SearchBotを全体で拒否 制作会社・サイト管理者
検索に出さない設定 ページの設定、Search ConsoleのURL検査 公開ページにnoindexが残る 制作会社
配信サービスの遮断 CDN・WAFの設定 AIのアクセスをまとめて遮断 サーバー・CDNの管理者

この節の設定の一部は、AgentSignalの無料AIO診断でも確認できます。ログインせずに公開ページのURLを入力して、診断を実行します。robots.txtで主なAIクローラーを全面的に拒否していないかや、ページ内の検索向けの指示(meta robots)などの指摘を確認できます。

この診断は、取得したページと設定を調べるものです。Googleにページが登録されているか、実際のAIの回答に出ているかは分かりません。Googleへの登録状況はSearch ConsoleのURL検査で、回答は前の章の記録で確かめます。

ページの種類別チェックリスト

トップ、サービス紹介、料金、FAQ・ヘルプ、会社概要の5種類について、顧客の質問への答えが本文の文字で読めるかを点検します。 Googleも、重要な情報をテキストで提供することを案内しています(Google検索セントラル)。

トップ、サービス紹介、料金、FAQ・ヘルプ、会社概要の5種類のページを並べた点検図。料金ページを拡大し、答えが画像の中だけにある例と、本文の文字で書かれた例を並べて比べている。

ここで見るのは、答えがあるかどうかです。答えがないページや、答えが画像にしかないページを見つけ、次の章の修正リストに入れます。

ページの種類 答えるべき質問(A社の例) 点検すること
トップ 「何をしている会社?」 提供するサービスと対象が最初の画面の文字で分かるか
サービス紹介 「オンラインで受けられる?」 形式・対象者・期間などが本文にあるか
料金 「費用はどう決まる?」 金額の決まり方と追加費用が文字で読めるか
FAQ・ヘルプ 「申し込みから実施までの流れは?」 質問の下に答えが書かれているか
会社概要 「どこの会社?」 社名・所在地・連絡先が文字で載っているか

最初は、問い合わせの多いページや、現状記録で他社ページが引用されていた質問に関係するページから始めます。

料金ページのチェック項目

料金ページでは、追加費用や適用条件が画像やPDFだけになっていないかを確かめます。 料金表を画像で載せていると、本文の文字としては読めません。

  • 金額の決まり方(人数・回数・時間など)が本文にあるか
  • 講師の交通費など、追加費用の条件が書かれているか
  • オンラインと対面で料金が違う場合、その違いが分かるか
  • 見積もりが必要な場合、何を伝えれば見積もりが出るかが書かれているか
  • 料金表の近くに条件があり、離れたページに分かれていないか

A社の例なら、「受講人数によって料金が変わる」と書くだけでなく、どの人数で区切られるかまで本文にあるかを見ます。

会社概要とサービス紹介のチェック項目

会社概要とサービス紹介では、社名・所在地・提供範囲が本文にあり、構造化データを使う場合は本文と一致しているかを確かめます。 同じ名前の会社と間違われないためにも、基本情報を文字で載せます。

  • 正式な社名、所在地、連絡先が文字で書かれているか
  • 対応できる地域や、オンライン対応の有無が分かるか
  • 対象とする顧客(企業規模、業種など)が書かれているか
  • 提供していないサービスを、提供しているように読める表現がないか

構造化データは、ページの情報を機械に伝えるための決まった形式の記述です。AIO対策の必須条件ではありません。使う場合は、読者に見える本文と内容をそろえます(Google:構造化データの仕組み)。付けたから引用が増える、という保証もありません。

点検結果からAIO対策の優先順位を決める

全部をすぐに直せないときは、①読めない、②答えがない、③条件が答えから離れている、の順に直します。 これは当社の編集上の目安で、Googleなどが示した順番ではありません。

点検で見つかった問題を3段のトレイに仕分ける図。①読めない、②答えがない、③条件が答えから離れている、の順に上から並び、上の段から直す。編集上の目安と表示。

読めない状態のページは、文章を直しても届きません。そのため、技術的な問題を先にします。公開したいページに意図しないnoindexが残っていた場合も、技術設定の章で見たとおり、文章の修正より先に直します。次に、答え自体がないページを補います。答えはあるが条件が離れている場合は、その後に配置を見直します。

優先 状態 例 最初の対応
① 読めない 公開したいページで検索用クローラーを拒否、配信サービスで遮断 制作担当者へ設定の確認と修正を依頼
② 答えがない 料金の決まり方が書かれていない 不足している説明を本文に追加
③ 条件が離れている 追加費用が別ページの末尾だけ 答えの近くに条件を移す、リンクで案内する

A社の修正リストの記入例は次のとおりです。

ページ 点検結果 優先 担当 完了の条件
全ページ 公開したいページが拒否・遮断の対象になっていないか未確認 ① 制作会社 対象外だと確認できた
料金 料金表が画像だけで、料金の決まり方が本文の文字にない ② Web担当者 人数ごとの料金と追加費用が本文の文字で読める
サービス紹介 オンライン対応の記載がない ② Web担当者 オンラインで受けられるかと形式が本文にある
会社概要 対応地域の記載がない ② Web担当者 対応できる地域が本文にある
料金 講師の交通費の条件が、料金表から離れたFAQの末尾にしかない ③ Web担当者 料金表のすぐ近くに条件か、条件へのリンクがある

同じ優先度の中では、問い合わせが多いページや、現状記録で他社が引用されていた質問に関係するページを先にできます。選んだ理由も修正リストに残しておくと、社内で相談しやすくなります。

修正後に同じ条件で再測定する

修正した日を残し、最初に記録した同じ質問・同じAIで回答を確かめ直し、Search Consoleの表示回数も同じ長さの期間で比べます。 条件をそろえないと、前後の違いを比べられません。

変更の記録 結果の記録
変更したURL 確認したサービスと質問文
変更した日 確認した日
変更した内容 自社名・自社リンクの有無
変更した理由 引用されたページ
担当者 生成AIレポートのページ別表示回数

再測定でも、最初と同じ利用条件で、同じ質問を何回か、日を変えて確かめます。回答が変わるまでの時期は決まっていません。修正の直後に変化がなくても、そのまま記録を続けます。

修正日を境に左の修正前と右の修正後を比べる図。同じ質問、同じAI、同じ長さの期間で記録をそろえ、結果は観測した範囲で報告することを示す。

変化が見えても、それだけで修正の効果とは断定しません。AI側の仕組みの変化、季節による需要の変化、他社ページの更新も影響します。「修正後、この質問で自社へのリンクが出た」と、観測した範囲で報告します。

まずは重要なページを一つ選び、この記事のチェックリストで点検するところから始めてください。取り組み全体の考え方はLLMOとは?AIの回答に自社が出るかを調べる方法にもまとめています。

よくある質問

Q. llms.txtは作るべきですか?
AIO対策の必須作業ではありません。GoogleはAI機能への掲載に特別なAI用ファイルは不要と説明しています。AIに読んでほしい使い方や手順のページがある場合に、リンク集として検討できます。
Q. チェックリストを全部満たせばAIに引用されますか?
引用は保証されません。Googleも、要件を満たしても掲載は保証されないと説明しています。チェックリストは、読めない状態や答えの不足を見つけて直すためのものです。結果は同じ条件の再測定で確かめます。
Q. AIO対策とLLMO対策は違うものですか?
呼び名は違いますが、AIの回答で自社が紹介されるように整えるという点で、作業は重なります。言葉より、対象のサービス(Googleだけか、ChatGPTなども含むか)と、点検するページを確認してください。

出典・参考データ

  1. [1] AI features and your website (Google Search Central) — 取得 2026-09-23
  2. [2] Introducing Search Generative AI performance reports (Google Search Central Blog) — 取得 2026-09-23
  3. [3] Introduction to robots.txt (Google Search Central) — 取得 2026-09-23
  4. [4] Overview of OpenAI crawlers (OpenAI) — 取得 2026-09-23
  5. [5] Introduction to structured data markup in Google Search (Google Search Central) — 取得 2026-09-23

この記事を書いた人

水島 翔吾

株式会社kairos 代表取締役 / AgentSignal 開発者

AI クローラー・AI 流入計測と AIO 診断ツール AgentSignal を開発。実測データを元に AI 検索時代の計測と対策を書いています。

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