AIから来た人は何をしている?流入後の行動を見て入口ページを直す

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AIから来た人は何をしている?流入後の行動を見て入口ページを直す

AI経由の訪問はあるのに、問い合わせにつながらない。そんなときは、入口ページで何が起きているかを録画で確認します。AI経由の訪問だけを録画で絞り込む方法、ページ全体のヒートマップで補う見方、行動別の直し方、修正後の再確認までを説明します。

AIの回答に付いたリンクから、自社サイトへ人が来ている。それなのに、問い合わせは増えない。こんなときは、訪問した人が入口のページで何をしたかを見ると、直す場所を絞れます。

入口ページとは、訪問した人が最初に開いたページのことです。この記事では、AgentSignalのWeb録画でAI経由の訪問だけを選び、読んだ位置・押した場所・帰った地点を確かめて、ページを直すまでの流れを説明します。

AI経由の訪問が問い合わせにつながらないときに起きていること

訪問数だけでは、訪問した人がページのどこで止まったかは分かりません。 数字が教えてくれるのは「何回来たか」までです。

説明用の架空の例で考えます。法人向け研修を扱う会社のサイトに、ChatGPTの回答からサービス紹介ページへ来る人がいるとします。回答では「料金はサイトに載っています」と紹介されていました。

ところが、そのページの料金表は、長い会社紹介の下にあります。訪問した人は冒頭を少し読み、料金が見当たらないまま帰ってしまいます。

アクセス解析では、この訪問も「1回の訪問」と数えられます。帰った理由が「料金が見つからなかった」のか「料金が高かった」のかは、数字からは区別できません。

説明用の例。料金を見つけられず帰った人と、料金を見て高いと感じて帰った人が、アクセス解析ではどちらも同じ「1回の訪問」として数えられることを示す図

もう一つ区別したいのが、人の訪問とAIのアクセスです。OpenAIは、ChatGPTの利用者の質問をきっかけに、ChatGPT-Userという名前でページを読みに行くことがあると説明しています[1]。これはAIがページを読んだ記録で、人がリンクを押して来た訪問とは別のものです。

この記事で扱うのは、人がAIの回答のリンクを押して来た訪問です。その人の操作を録画で見て、つまずいた場所を探します。

AI経由の訪問だけを録画で絞り込み、ヒートマップでページ全体を補う

AgentSignalのWeb録画では、「AI 経由」の絞り込みでAIサービスから来た訪問を選べます。ヒートマップは端末と期間でしか絞れないため、AI経由以外も含むページ全体の傾向として使います。

準備として、サイトに計測タグが設置され、録画を閲覧できる権限が必要です。タグがまだなら計測タグの設置方法から始めます。

操作は次の順です。

  1. ログイン後、Web録画(/recordings)を開きます。
  2. 一覧上部の「AI 経由: すべて」を押し、「何らかの AI」を選びます。ChatGPTだけを見たい場合は「ChatGPT」を選びます。ほかにPerplexity、Gemini、Claude、Microsoft Copilot、Poe、DuckDuckGo AIを選べます。
  3. 「URL で絞り込み」に入口ページのURLを入れます。例では、サービス紹介ページのURLです。
  4. 期間を「過去 7 日」「過去 30 日」などから選びます。表示される件数が少なければ、期間を広げます。
  5. 必要なら「CV あり」をオンにして、問い合わせまで進んだ訪問と比べます。CVは、購入や問い合わせ完了など、成果として登録した行動です。

結果として、条件に合う訪問の一覧が表示されます。まずは数本を再生し、見えた操作をメモします。

ヒートマップはUI改善(/heatmap)から対象ページを開きます。ここで選べるのは、スマホ(SP)かパソコン(PC)かと、集計期間です。AI経由だけに絞る機能はありません。

そのため、ヒートマップは「ページ全体で押されている場所」「押しても反応しない場所」を探す補助に使います。AI経由の人の行動かどうかは、録画で確かめます。

訪問者の集まりから、Web録画は「AI 経由」の絞り込みでAIから来た人だけを選んで1人ずつ操作を見る一方、ヒートマップはすべての訪問を重ねてページ全体の傾向を見ることを示す図

参照元で分かることと分からないこと

「AI 経由」の判定は、直前にいたサイトの情報(参照元)と、リンクに付く目印で行います。そのため、AIから来た人をすべて数えられるわけではありません。

参照元は、ブラウザが「どこから来たか」を伝える情報です。chatgpt.comなどが記録されていれば、AI経由と判定します。

参照元が残らない場合は、リンクに付くutm_source(流入元を示す目印)を使います。ChatGPTのリンクには utm_source=chatgpt.com が付くことがあります。

どちらも残らない訪問は、「AI 経由」で拾えません。Bingは通常の検索とAIの回答を区別できないため、対象に含めていません。

GoogleのAIによる概要やAIモードから来た訪問も、この絞り込みの対象外です。GA4でも、これらはAI Assistantではなく自然検索(Organic Search)に含まれると説明されています[2]。

また、先に説明したChatGPT-Userのアクセスは、AIがページを読んだ記録です[1]。録画で見るのは、人がページを開いた後の操作です。二つを同じ「AIの訪問」として数えないようにします。

入口ページで見る3つの行動:読んだ位置・押した場所・帰った地点

録画では「どこまで読んだか」「何を押したか」「最後にどの画面にいたか」を見ます。その3つを、AIの回答が約束していた内容と照らし合わせます。

例では、AIの回答は「料金が分かる」と紹介していました。そこで、訪問した人が料金表まで届いたかに注目します。

説明用の例。AIの回答が「料金が分かる」と紹介したサービス紹介ページの縦長の画面に、読んだ位置、押したロゴ画像、帰った地点の3つの印が付き、料金表まで届いていないことを示す図

見る行動 録画で確認すること 例で気づくこと
読んだ位置 画面をどこまで下へ動かしたか 料金表の手前で止まっている
押した場所 押したボタン・画像・リンク 「サービス一覧」を押して別ページへ行く
帰った地点 録画の最後に表示されていた画面 会社紹介の途中で終わっている

再生画面では、クリックやページ移動が起きた順に操作を追えます。

1本ごとに、次の記録を残すと比べやすくなります。

記録する項目 記入例(説明用)
絞り込み条件 AI 経由=ChatGPT、入口URL=サービス紹介、過去30日
AIの回答で期待された内容 料金が分かる
読んだ位置 会社紹介の2段落目まで
押した場所 ロゴ画像を2回押した
帰った地点 会社紹介の途中
考えた理由(仮説) 料金が見える位置にない

「考えた理由」は、録画から推測したものです。見えた操作と分けて書きます。1〜2本だけで決めず、同じ条件の録画を数本見て、似た動きが繰り返されるかを確かめます。

ヒートマップの数字は、AI経由以外の訪問も含みます。「ロゴ画像がよく押されている」と分かっても、それがAI経由の人の特徴とは限りません。

見つかった行動パターン別に入口ページを直す

録画で見えた動きごとに、直す場所は変わります。 次の表は、当社が作った編集上の対応例です。すべてのサイトに当てはまる正解ではありません。

見えた動き 考えられる理由 直す場所の例 再確認で見ること
冒頭だけ読んで帰る 答えがページの下にある AIが紹介した内容を、ページ上部に短く置く 料金表まで届く録画が増えたか
別のページへすぐ移る AIの紹介と入口ページの内容がずれている 該当ページへのリンクを冒頭に置く 移った先で読み進めているか
押しても反応しない所を押す 画像や文字がリンクに見える リンクにするか、見た目をリンクと区別する 同じ場所のデッドクリックが減ったか
フォームの途中で止まる 入力欄が分かりにくい、エラーが見えない 入力例やエラー表示を見直す 送信完了(CV)まで進む録画があるか
「ページがありません」などの表示で終わる リンク先が移転・削除されている 転送や案内を設定する 古いURLから目的の内容へ着くか

デッドクリックは、押しても画面が変わらなかったクリックです。UI改善の画面で、要素ごとの回数を確認できます。

フォームで止まる場合は問い合わせフォームの直し方、リンク先が開けない場合はAIからのリンク先が開けないときの点検と修正方法で詳しい手順を確認できます。

例のサービス紹介ページなら、冒頭に「料金は月額○円から。詳しくは料金表へ」と短く書き、料金表へのリンクを置く修正が候補になります。金額は自社の実際の料金に置き換えます。

説明用の例。修正前は料金表が長い会社紹介の下にあり、修正後はページ冒頭に「料金は月額○円から。詳しくは料金表へ」という短い案内と料金表へのリンクを置いたサービス紹介ページの比較図

修正後にAI経由の訪問を再確認する

ページを直したら、変更した日を記録し、同じ絞り込み条件で変更前と変更後を比べます。

記録するのは次の4つです。

  • 対象のURL
  • 変更した日と、変更した内容
  • 絞り込み条件(AI 経由の種類、端末、CV ありの有無)
  • 比べる期間(変更前と変更後で同じ日数)

期間で「カスタム」を選ぶと、日付を指定できます。例えば、変更前の14日間と変更後の14日間を、同じ条件で表示します。

比べるのは、料金表まで届いた録画があるか、同じ場所で帰る動きが減ったか、「CV あり」の訪問があるか、です。GA4を使っている場合は、トラフィック獲得レポートのセッションのキーイベント率でも、成果が起きた訪問の割合を確認できます[3]。

説明用の例。変更日を境に、変更前14日間と変更後14日間を同じ絞り込み条件で並べ、料金表まで届いたか、同じ場所で帰る動きが減ったか、CVありの訪問があるかを比べるタイムライン図

ただし、前後の比較だけで「修正が原因で問い合わせが増えた」とは言い切れません。AIの回答内容や季節、広告など、ほかの変化も訪問に影響します。AI経由の訪問が少ない場合、1〜2件の差は偶然の範囲かもしれません。

まずは、録画で見えたつまずきが修正後に見られなくなったかを確かめます。そのうえで期間を延ばし、成果の変化を見ていきます。

よくある質問

Q. AI経由の訪問は少ないのに、録画で分析する意味はありますか?
件数が少なくても、1本ずつの操作から、答えが見つからない位置やリンクの誤解など直す場所の候補を見つけられます。ただし数本の録画で全体の原因とは決めず、同じ条件の録画を増やして似た動きが繰り返されるかを確かめます。
Q. AIの巡回(クローラー)の記録と、人の訪問はどう見分けますか?
ChatGPT-Userなどは、AIが利用者の質問をきっかけにページを読んだ記録で、人がリンクを押した訪問とは別です。Web録画の「AI 経由」は、人の訪問のうち参照元やutm_sourceからAIサービス経由と判定したものを選ぶ絞り込みです。
Q. GoogleのAIによる概要から来た訪問も「AI 経由」で見られますか?
見られません。参照元から通常のGoogle検索と区別できないため対象外です。GA4でも、AIによる概要とAIモードからの訪問は自然検索に含まれると説明されています。

出典・参考データ

  1. [1] Overview of OpenAI Crawlers (OpenAI) — 取得 2026-09-23
  2. [2] Default channel group (Google) — 取得 2026-09-23
  3. [3] [GA4] Traffic acquisition report (Google) — 取得 2026-09-23

この記事を書いた人

水島 翔吾

株式会社kairos 代表取締役 / AgentSignal 開発者

AI クローラー・AI 流入計測と AIO 診断ツール AgentSignal を開発。実測データを元に AI 検索時代の計測と対策を書いています。

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