録画とヒートマップの使い方:サイトの改善点を探す

Web 録画では、訪問者がどのページを開き、どこを操作したかを再生できます。まずページや端末、期間で絞り、気になる録画を確認しましょう。一覧の読み方、申し込み前後を短く再生する方法、ヒートマップやエラー記録の使い方を説明します。録画で見えた行動と推測を分ける記録例、共有前の確認、再生できないときの調べ方も載せています。
Web 録画では、訪問者がページを開いてから行った操作を再生できます。 まず調べたいページや期間で絞り、気になる録画を見ます。ヒートマップでは、よく押された場所や、どこまでスクロールされたかをまとめて確認できます。
申し込みフォームまで来た人が、その先へ進まない。訪問数は分かっていても、どの画面を直せばよいか分からない。そんなときは、最初から全録画を再生せず、そのフォームを開いた訪問に絞ります。まず 3 本見る、といった範囲を決めて始められます。
録画で見えるのは、実際の操作です。止まった理由や訪問者の気持ちは、記録から考える必要があります。下の画面例はサンプルのデータです。自社の録画でも、見えた事実と考えた理由を分けて確認します。
1. 録画一覧にある9項目
Web録画 & 改善 → Web録画(/recordings)では、一覧の 1 行が 1 回の訪問です。 この訪問のまとまりを「セッション」と呼びます。最初は、時刻、ページ、端末、再生できるかを見ます。
この下のデモで操作を試せます。本文の説明だけでも手順を確認できます。
| 列 | 意味 | 見るときのコツ |
|---|---|---|
| 開始時刻 | セッションの最初のイベントの時刻 | 深夜の連続アクセスは bot か海外の AI エージェントであることが多い |
| 長さ | 最初と最後のイベントの差 | 数秒で PV 1 は「開いてすぐ閉じた」。長さ 0 に近い行は bot が多い |
| PV | そのセッションで見たページ数 | PV が多くて CV が無い行は「探して見つからなかった」候補 |
| ランディング | 最初に開いたホスト + パス | クリックすると「この URL だけ表示」で絞り込める |
| リファラー | 直前にいたサイト (Referer ヘッダー) [5] | chatgpt.com や perplexity.ai なら AI の回答から飛んで来た訪問 |
| 端末 | デスクトップ / スマホ / タブレット / bot のアイコン | クリックで OS・ブラウザ・機種の詳細が開く |
| 種別 | 人間 / AI エージェント / bot | 2 章で説明する 3 分類 |
| 成果 | CV の有無など | CV ありの行は再生する価値が高い |
| 再生 | 右端の再生ボタン | 録画が無い行 (bot など) は無効表示 |
AI から来た訪問を調べるときは、 リファラー と 種別 を確認します。リファラーは、直前にいたサイトの情報です。chatgpt.com などが残っていれば、AI サービスから来た訪問を確認できます。
ただし、来た元の情報が残らない訪問もあります。GA4 などで「Direct」となる訪問について、AI 経由かどうかをすべて見分けられるわけではありません。確認できた情報の範囲で分類します。
端末のアイコンを押すと、OS、ブラウザ、メーカー、機種などの詳細を確認できます。OS は iOS や Windows など、端末を動かす基本の仕組みです。ユーザーエージェントは、ブラウザなどが自分の種類を伝える文字列です。
たとえば iPhone の Safari でだけ表示が崩れる疑いがあるなら、その詳細を開発担当へ渡します。専門的な文字列を自分で解釈し直すより、表示された情報をそのまま伝えられます。
次の 4 パターンは、再生する候補を探す目安です。長く滞在しているだけで困っているとは限らないので、候補を見つけてから実際の操作を見ます。
| 一覧で目に入るパターン | 読み方 |
|---|---|
| 長さ 4 分以上・PV 5 以上・CV なし | 探していた可能性がある。最後のページの操作を再生で確認する |
| 長さ 10 秒未満・PV 1 | 着地直後の離脱。ランディングとリファラーの組み合わせが合っていない可能性 |
| リファラーが AI サービス・種別が人間 | AI の回答から飛んで来た人。AI 検索対策の効果を見る対象 |
| 種別が AI エージェント・PV 3 以上 | 人の代理で操作している AI。どのページを見て、どこで止まったかが分かる |
再生ボタンを押すと、一覧の右側に再生画面が開きます。境界をドラッグすると幅を変えられます。前後の録画へも再生画面の中から移動できます。
一覧で条件をそろえたまま、複数の録画を見比べられます。見終わったら、止まったページや操作を短くメモします。後から同じ録画を探す場合に備え、時刻なども残します。
2. 録画される訪問の種類
訪問は、人間、AI エージェント、bot に分けて表示します。 録画の対象になるか、利用枠を使うかは、この分類によって変わります。
この下のデモで操作を試せます。本文の説明だけでも手順を確認できます。
AI エージェントは、人の依頼を受けてページを操作する AI です。人間と同じく録画し、利用枠を使います。bot は、ページを集めるクローラーや監視用のプログラムなどです。bot に分類した訪問は録画せず、 録画の利用枠も使いません 。
AI エージェントの録画では、どのページを開き、どこを操作したかを確認できます。ページを集めるだけのクローラーとは、調べたい行動が異なります。
bot がすべて AI で動くわけではありません。名前だけで「AI が来た」とまとめず、種別を見ます。クローラーごとの役割は AI クローラーと robots.txt の説明 で確認できます。
分類は自動で行います。ただし、自動テスト用のブラウザや、会社の通信経路を使った訪問が bot と判定される場合があります。
自分で開いたページが録画されないときは、種別を Bot にして、同じ時刻と URL の記録を探します。訪問自体がないのか、bot として記録されているのかを分けて確認します。
3. 見たい録画を絞り込む
ページ、期間、端末などの条件を組み合わせると、調べたい訪問を探せます。 一覧上部に 2 行の絞り込み欄があり、 詳細フィルター を開くと、さらに条件を選べます。
| 場所 | 条件 | 使いどころ |
|---|---|---|
| 1 行目 | URL (ランディング URL の完全一致・部分一致) | 「/pricing に着地した人だけ」 |
| 1 行目 | 端末 (デスクトップ / スマホ / タブレット / TV / ゲーム機 / Bot) | スマホだけの離脱を調べる |
| 1 行目 | 期間 (過去 24 時間 / 7 日 / 30 日 / カスタム日付) | 施策の前後で比較する |
| 1 行目 | CV あり | 申し込んだ人だけ |
| 詳細 | 種別 (人間 / エージェント / Bot)、AI 経由、プロバイダ | AI 経由の訪問だけ |
| 詳細 | リファラー (例: chatgpt.com) | 特定の AI サービスから来た人だけ |
| 詳細 | OS / ブラウザ / メーカー | 「iOS の Safari だけ崩れている」の確認 |
| 詳細 | ユーザー ID / CV 名 / カスタムイベント名 | identify・CV タグ・カスタムイベントを入れている場合 |
| 2 行目 | 件数表示 / クリア / CSV 書き出し | 絞った結果を CSV でレポートに貼る |
最初に「誰の訪問か」「どのページか」「どんな操作をしたか」を考えます。これが、条件を選ぶ 3 つの目安です。たとえばスマホでフォームを開いた人を調べるなら、端末と URL を合わせて指定します。
CV は、購入や申し込みなど、成果として登録した行動です。「CV あり」を選ぶと、その行動が記録された訪問を確認できます。何を CV として登録したかも、先に確かめます。
URL の指定には、文字の一部で探す方法と、同じ URL だけを選ぶ方法があります。上部の入力欄へ「/pricing」と入れると、その文字を含む料金ページなどを探せます。
一覧の ランディング は、最初に開いたページです。そのリンクを押すと、同じ URL から始まった訪問だけを表示できます。別のページを経由して料金ページへ来た人まで含めたいかどうかも、調査の目的に合わせて確認します。
最初の目安として、結果が 100 件を超えるなら条件を追加し、0〜2 件なら条件を広げる方法があります。10〜30 件ほどに絞り、まず 3〜5 本を再生してみます。
これは確認を始めるための目安です。3 本が同じ場所で止まっていても、それだけで全訪問者の原因が確定するわけではありません。共通する操作を見つけたら、別の録画や集計でも確かめます。
次は、知りたいことから条件を選ぶ例です。使える絞り込み欄で近い条件を設定し、一覧や再生画面で残りの情報を確かめます。期間や URL は、自社の調査対象へ置き換えます。
| # | 知りたいこと | 組み合わせ | 見るポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | AI から来た人は申し込んでいるか | AI 経由 × CV あり × 過去 30 日 | 着地から CV までの長さと PV |
| 2 | AI から来た人はどこで帰るか | AI 経由 × CV なし × PV 2 以上 | 最後に見たページ |
| 3 | フォームの離脱理由 | URL = フォームのページ × CV なし × 長さ 30 秒以上 | 入力途中で止まった欄 |
| 4 | スマホだけ成果が悪い理由 | 端末 = スマホ × URL = LP × 過去 7 日 | 横スクロール・ボタンの押しにくさ |
| 5 | 広告の飛び先が合っているか | リファラー = 広告媒体 × 長さ 10 秒未満 | 着地直後の離脱 |
| 6 | AI エージェントは何をしているか | 種別 = エージェント × 過去 7 日 | 見たページの順番と操作 |
| 7 | 特定の顧客の行動 | ユーザー ID = 該当 ID | 複数セッションのつながり |
| 8 | 施策の前後比較 | 同じ条件で期間だけ変える | CV 率と離脱ページの変化 |
例 3 の「長さ 30 秒以上」は、すぐ閉じた訪問を候補から外すための目安です。30 秒以上開いているだけで、入力していたと決まるわけではありません。録画でフォームを操作したかを確認します。
例 1 と 2 は、AI から来て申し込んだ人と、申し込まなかった人を比べる出発点です。まず 3 本見る場合も、その結果を全体の成果として扱わず、見つけた操作の例として残します。
一覧は CSV に書き出せます。CSV は表計算ソフトで開ける形式です。報告には、書き出した数値と、使った条件や期間を一緒に添えます。
4. 録画を再生する
再生、停止、速度変更、見たい時刻への移動ができます。 右側には、クリックやページ移動などが起きた順に並びます。これが「タイムライン」です。
タイムラインの項目を押すと、その時刻へ移動できます。20 分の録画でも、送信ボタンを押す直前など、必要な部分から確認できます。
最初は全体の流れを速めに見て、気になった箇所で止める方法もあります。操作の前後を見たいときは、その直前へ戻ります。止まった瞬間だけでなく、そこへ来るまでに何を開いたかも確認します。
ほかの人へ見せる場合は、共有リンクを発行できます。受け取った人は、AgentSignal へログインせずに録画を開けます。パスワードを付けた共有では、その確認が必要です。
リンクには、見てほしい時刻と操作を添えます。「この録画です」だけより、「送信ボタンを押した後の動きを確認してください」と伝えるほうが、確認する箇所が分かります。
共有前に、その録画自体を確認します。隠していない氏名や画面の情報は、共有先にも見えます。設定 → プライバシーを変更しても、過去の録画にさかのぼって反映されません。
また、共有リンクを作っても録画の保存期間は延びません。残したい録画は、使える期間のうちに確認します。共有先に案内するときも、いつまでも見られるリンクとして渡さないようにします。
録画には rrweb という仕組みを使います [4]。画面をそのまま動画撮影するのではなく、ページの構成や変化を記録して再現します。そのため、入力値などを記録時に隠せます。
再生画面を見るために、この仕組みを詳しく理解する必要はありません。隠す設定を選んだ場所が、実際の録画でどう見えるかを確認します。
録画を見るときは、次の 5 項目をメモすると報告に使えます。1 本ごとに、見えた操作と、その理由として考えたことを別の欄に書きます。
| 項目 | 書くこと | 例 |
|---|---|---|
| 条件 | どのフィルターで見つけたか | AI 経由 × CV なし × /pricing |
| 止まった場所 | 最後に見ていたページと要素 | /pricing のプラン比較画像 |
| 起きたこと | タイムラインで見えた操作 | 画像を 3 回クリック → 戻る → 離脱 |
| 仮説 | なぜそうなったか (1 文) | 画像がボタンに見える |
| 対応 | 今週やる 1 つ | 画像の下に「プランを比較する」ボタンを置く |
たとえば 5 本を見た後、同じ場所で似た操作がないか比べます。今週直す候補を 1 か所選ぶなら、影響する人数や再現するかも確認します。
仮説は「画像をボタンだと思った可能性」のように、1 文で書けます。理由が確定していない段階では、「思った」と断定せず、何を追加で確かめるかも残します。
5. 訪問中の画面をライブで見る
Web録画 & 改善 → ライブ録画(/recordings/realtime)では、いま開かれているページの画面を確認できます。 保存した録画を後で見る機能とは、使うタイミングが違います。
用途の例は、公開や配信直後の確認と、その場での接客です。キャンペーン開始直後に、訪問者がボタンを押せるかを確認できます。ライブ視聴中にチャットで話しかけることもできます。
フォームの操作が止まっている場合も、理由はまだ分かりません。「ご不明な点はありますか」と聞き、相手の返答を確認してから案内します。止まっているというだけで、困っていると決めつけないようにします。
次の 4 場面は、ライブで確認するタイミングの例です。公開直後に見る担当を決めておくと、問題があった場合に対応しやすくなります。
| 場面 | 見ること | その場でできること |
|---|---|---|
| 広告配信の開始直後 (最初の 1 時間) | 着地した人がファーストビューで止まっていないか | 飛び先やコピーの不一致を当日中に直す |
| メール配信の直後 | 一斉に来た人がどこへ向かうか | 導線の弱いページをその日のうちに補強 |
| フォームで止まっている人がいるとき | どの欄で手が止まっているか | チャットで話しかけて、その場で解決 |
| AI エージェントが来ているとき | どのページをどの順に開くか | 止まったページを記録し、翌日の改善候補に |
同時に視聴できる数は、プランによって制限があります。ライブ視聴は Web 録画と別の契約で、利用枠も別です。録画に余裕があっても、ライブ視聴の残り枠まで同じとは限りません。
6. 購入・問い合わせの前後を見る
CV やカスタムイベントの一覧では、その行動の前後を短く切り出して再生できます。 カスタムイベントは、商品選択や動画再生など、自社で記録することにした操作です。20 分の録画を最初から見る代わりに、必要な部分を確認できます。
| 画面 | 何が並ぶか | 再生されるもの |
|---|---|---|
| CV (/cvs) | CV タグで記録したコンバージョン (購入完了・登録完了など) | CV 前後のクリップ |
| カスタムイベント (/custom_events) | カスタムイベントタグで記録した任意の操作 (商品選択・動画再生など) | クリップ設定 (前後の秒数) があれば、その周辺のクリップ |
| ユーザー (/users) | identify タグで紐付いたユーザー | 同一ユーザーの複数セッションをまとめて追える |
基本の計測タグだけでも録画を始められますが、申し込み完了を数えるには CV タグなどの追加設定が必要です。完了ページへ 1 行の呼び出しを足す例があります。
3 つの追加タグの使い分けは、計測タグを設置する の 9 章で確認できます。画面に行がない場合は、該当する行動を記録する設定があるかを先に確認します。
運用の例として、週に 1 回、直近の CV の録画を 5 本確認する方法があります。申し込む直前に読んだページや、操作した場所を記録します。
同じページが何度も出てきたら、申し込み前に確認される情報の候補になります。ただし、そのページだけが申し込みの理由だったとは断定できません。申し込まなかった人の記録も、条件をそろえて比べます。
7. ヒートマップで押された場所を見る
Web録画 & 改善 → UI改善(/heatmap)では、クリックやスクロールの集計を色で確認できます。 この機能はベータ版です。個々の録画から探す前に、操作が多い場所を見つけるために使えます。
ページ一覧から対象を開き、端末と期間を選びます。SP はスマホ、PC はパソコンの表示です。同じ場所でも画面の並びが違うため、端末を分けて確認します。
背景にはページのスクリーンショットを使います。ページを変更した後に古い見た目が出る場合は、画面から取り直せます。集計期間も確認し、変更前の操作と変更後の画面を混ぜて判断しないようにします。
デッドクリック は、押しても画面の変化が見られない場所へのクリックです。たとえばボタンのように見える画像を押しても、何も開かない場合があります。
最初は、どの場所で多く記録されているかを見ます。次の例では、ページ上の場所ごとにクリックなどの回数が並びます。
この下のデモで操作を試せます。本文の説明だけでも手順を確認できます。
| 列 | 意味 |
|---|---|
| 要素名 | 要素マスターで付けた表示名 (自動検出された要素は selector のまま) |
| 種類 | CV ボタン / カスタムイベント / デッドクリック対象 / 自動検出 |
| ページ | 要素があるページ |
| クリック (7 日) | 直近 7 日のクリック数 |
| デッドクリック (7 日) | 押されたが何も起きなかった回数 |
| ユニーク訪問者 (7 日) | 押した人の数 |
例では、料金ページのプラン比較画像が 7 日で 96 回押されています。同じ人が繰り返し押したのか、複数の人が押したのかも確認します。「ユニーク訪問者」は、重複を除いた人数です。
画像がリンクに見える可能性があるなら、実際のページと録画を確認します。画像をリンクにする、近くにボタンを置く、といった案を検討できます。翌週に改善することを約束する数字ではなく、直す候補を選ぶ材料です。
場所ごとの集計は、設定 → 要素マスター(/elements)でも確認できます。「要素」は、ボタン、画像、見出しなど、ページを構成する部品のことです。
次は、押しても期待した反応がない場面の例です。訪問者の気持ちは推測なので、表の理由が自社ページにも当てはまるかを実際に確認します。
| パターン | 訪問者が思っていること | 直し方 |
|---|---|---|
| 画像やイラストを押す | 「これはボタンだろう」 | 画像をリンクにするか、直下にボタンを置く |
| 下線のない青い文字を押す | 「リンクに見える」 | リンクにするか、色を本文と揃える |
| 見出しを押す | 「開くはず (アコーディオンだと思う)」 | 開閉できるようにするか、矢印を消す |
| 送信ボタンを連打する | 「反応がない」 | 押した直後に状態を変える (ローディング表示) |
| スマホでカードの余白を押す | 「カード全体が押せると思った」 | カード全体をタップ領域にする |
回数だけでは、押す前後に何が起きたかは分かりません。そのページの URL で録画を探し、まず 2〜3 本の前後の操作を確認できます。
ヒートマップで多い場所を探し、録画で操作の流れを見る順です。理由は仮説として残し、自分でも同じ操作を試します。反応がないことが確認できたら、どんな変更が必要かを開発担当へ伝えます。
8. 操作を妨げるエラーを調べる
エラー検知では、ページの動作や通信に失敗した記録を確認できます。 Web録画 & 改善 → エラー検知 から、JS エラー(/diagnostics/js_errors)とネットワークエラー(/diagnostics/network)を開きます。
| 画面 | 何が並ぶか | 最初に見る順 |
|---|---|---|
| JS エラー (/diagnostics/js_errors) | ブラウザ側で起きたスクリプトのエラー。発生回数・詳細・該当セッション | 発生回数の多い順。特定の OS / ブラウザに偏っていないか |
| ネットワークエラー (/diagnostics/network) | API や外部リソースの読み込み失敗。発生回数・詳細・該当セッション | フォーム送信や決済に関わる URL から |
JS エラーは、ブラウザで動く処理の失敗です。ネットワークエラーは、情報の送信や読み込みの失敗です。フォームが送れない場合は、見た目の問題だけでなく、こうした記録も確認します。
発生回数の多い項目や、送信に関わる項目を開き、該当する録画を見ます。開発担当には、エラーの詳細、対象の URL、操作した時刻、確認した端末を伝えます。共有してよい録画なら、そのリンクも添えられます。
9. 少数の録画だけで原因を決めない
録画は、調べたいことを決めてから選びます。 たとえば確認に 30 分を使うなら、一覧を上から無条件に開くより、条件を決め、見えた操作を記録する時間も確保します。
| 誤解 | 実際 |
|---|---|
| 録画は全部見ないと意味がない | 条件を絞り、まず 3〜5 本で操作の例を探す。全体の傾向は他の記録でも確かめる |
| 離脱率が高いページは UI が悪い | エラー (8 章) や、着地とリファラーの不一致 (広告の飛び先) のことも多い。録画で理由を確かめてから直す |
| bot のアクセスで枠が減る | 減らない。bot は録画されず、利用枠も消費しない |
| ヒートマップがあれば録画は要らない | ヒートマップで場所を探し、録画で操作の前後を確認する。理由は仮説として検証する |
| 録画を消せば利用枠が戻る | 戻らない。消費ベース |
| 使用量が増えないから録画されていない | 表示に最大 30 分の集計キャッシュがある。録画自体は記録されている |
| CV の一覧でフル録画が見られる | CV の一覧は前後のクリップ。フル録画は Web 録画の一覧で「CV あり」に絞る |
特に、少数の録画から原因を言い切らないことが大切です。「この操作が見られた」「同じ条件のほかの訪問でも確認する」と段階を分けます。表示の集計だけでなく、録画が残っているかも確認します。
10. 録画の利用枠と保存期間
録画の利用枠と保存期間は、プランごとに決まります。 各メニュー上部の使用量バーで、有料なら「今月」、無料なら「累計」を確認します。録画を残す期間も、別の列で確かめます。
この下のデモで操作を試せます。本文の説明だけでも手順を確認できます。
| プラン | 録画利用枠 | 保持期間 | 月額 (税込) |
|---|---|---|---|
| free | 累計 1,000 計測 (月次リセットなし) | 30 日 | 0 円 |
| starter | 月 1 万 | 90 日 | 2,980 円 |
| growth | 月 4 万 | 180 日 | 9,800 円 |
| pro | 月 15 万 | 365 日 | 29,800 円 |
無料では累計 1,000 計測まで使えます。継続して月ごとの枠を使いたい場合は、Starter などを検討します。どのプランでも登録できるドメイン数は無制限です。
料金表には超過単価もありますが、録画は上限で止まる判定があります。自動で続くと思わず、上限に近づいたら画面の案内を確認します。支払いの割引は半年一括で 15%、年間一括で 30% です [3]。
使った量、数字が表示されるまでの時間、録画対象の分類を、次の 3 点で確認します。
- 利用枠は消費ベース です。一度カウントされた計測は、録画データを削除しても戻りません。
- 使用量の表示には最大 30 分の集計キャッシュ があります。録画直後に数字が増えなくても、録画自体は記録されています。
- bot は利用枠を消費しません 。クローラーのアクセスが多いサイトでも、枠が bot に食われる心配は要りません。
バーは 80% を超えると警告色になり、100% に達すると新しい録画が止まります。上位プランへの変更は、カードが登録済みなら画面上で即時に反映されます。残り期間に応じた差額が請求や残高調整に使われます [3]。
下位プランへの変更もできます。解約はいつでもできますが、支払済み期間の末日までは利用でき、日割り返金はありません。変更前に、必要な保存期間と次の請求内容を確認します。
11. 録画されないときの確認
タグの設置、bot の分類、利用枠を順に確認します。 訪問の記録がない場合と、録画だけ再生できない場合を分けて調べます。
| 順番 | 確認 | 見る場所 |
|---|---|---|
| 1 | タグが <head> に設置されているか |
ページのソースで t.js を検索。設定 → 計測タグ のキーと k= の値を見比べる |
| 2 | 訪問が bot に分類されていないか | Web 録画のフィルターで種別を「Bot」にして、自分のアクセスが混ざっていないか |
| 3 | 録画利用枠を超過していないか | 利用枠バーの残量 |
タグの確認では、テーマ変更などでコードが消えていないかを見ます。GTM などで設置した場合は、そのツールでも公開済みかを確認します。次に、同じ時刻の訪問が bot に分類されていないかを見ます。
最後に、使用量バーを確認します。無料の累計 1,000 計測を使い切った場合は、翌月になっても枠は戻りません。録画を削除して残りを増やすこともできません。
解決しなければ、ヘッダーの AI に質問 から、サイトの URL、タグの設置場所、確認した日時を伝えます。再生ボタンが押せないのか、一覧に行自体がないのかも添えます。
設置方法と確認手順は 計測タグを設置する で確認できます。対象の URL を共有すると、別のページを調べる行き違いを防げます。
12. 改善点を探す手順
まず、調べたい訪問、押されている場所、申し込み前の操作を確認します。 次の 3 つは、最初の作業例です。観測したことを残し、直す候補と次の確認を決めます。
- Web 録画で「AI 経由 × CV あり × 過去 30 日」に絞り、上から 3 本再生する (レシピ 1)。AI 経由で申し込んだ人の操作を確認します
- UI 改善でデッドクリックの多い要素を 1 つ選び、そのページの録画を 2 本見る (7 章の往復)。今週直す 1 か所が決まります
- CV タグを完了ページに入れ、CV の一覧で直前のクリップを見る習慣を週 1 回作る (6 章)
報告は、見えた操作、考えた理由、対応案を 3 行ほどでまとめられます。次は説明用の例です。件数や URL は、実際に確認した値へ置き換えます。
フォームの離脱は、直近 30 日で /pricing に着地した人のうち、プラン比較画像をボタンと誤認して押し、戻って離脱するパターンが 5 本中 4 本でした (録画リンク: …)。今週、画像の下に「プランを比較する」ボタンを置きます。来週、同じ条件で CV 率を比較して報告します。
数字、見えた操作、対応案、次に確かめることを順に書きます。例の「ボタンと誤認した」は推測なので、録画で確認できたクリックと区別して説明します。確認した件数も残すと、全体の傾向と言えるかを検討できます。
AI の回答から来た人を調べる場合は、AIO とは と LLMO とは で、表示や訪問の測り方も確認できます。録画では、サイトに来た後にどんな操作をしたかを見ます。 AI の回答に出た回数とは、分けて記録します。
まとめ
条件を絞って録画を見て、操作の事実と原因の仮説を分けて残します。 ヒートマップやエラーの記録も合わせて、直す場所を選びます。
- Web 録画 (/recordings) は 9 列の一覧。「リファラー」と「種別」で AI 経由の訪問がその場で見分けられ、再生ボタンで右側にプレイヤーが開きます
- 訪問者は 人間 / AI エージェント / bot に自動分類。bot は録画されず、利用枠も消費しません
- フィルターは「誰が × どこで × 何をしたか」で掛け合わせ、見るべきセッションを数本に絞ります。「AI 経由 × CV あり」が最初のレシピです
- CV とカスタムイベントは前後のクリップだけを再生。デッドクリックは UI 改善 (/heatmap) の要素集計で見つけ、録画で理由を確かめます
- 利用枠は free 累計 1,000 / starter 月 1 万 / growth 月 4 万 / pro 月 15 万、保持 30 / 90 / 180 / 365 日。消費ベースで、表示には最大 30 分の遅れがあります
- 録画されないときは、タグ → bot 分類 → 利用枠 の順に確認します
よくある質問
- Q. 録画はどれくらいの期間残りますか?
- Free は 30 日、Starter は 90 日、Growth は 180 日、Pro は 365 日です。期間を過ぎると順に削除されます。共有リンクを作っても保存期間は延びないため、必要な録画は期間内に確認します。
- Q. bot のアクセスも録画の枠を使いますか?
- bot と判定した訪問は録画せず、枠も使いません。人の代わりに操作する AI は録画の対象です。ただし、タグが動かない場合など、操作を記録できないこともあります。
- Q. パスワードやカード番号は録画に映りますか?
- 標準の設定では入力した文字を隠します。画面の本文に表示されるカード番号などは、別に確認が必要です。設定 → プライバシーで範囲を選び、必要な部分を録画から外します。
- Q. 「CV あり」で絞ったのに録画が再生できません。
- CV の一覧は、購入や問い合わせの前後だけを再生します。訪問全体を見たいときは Web 録画で「CV あり」を選びます。保存期間内で、録画が実際に残っていることが必要です。
- Q. ヒートマップが表示されません。
- UI 改善は試験提供中の機能です。対象ページにタグがあり、訪問が記録されているか確認します。背景に使うページの画像は、画面から取り直せます。
- Q. ライブ録画は何人まで同時に見られますか?
- 同時に視聴できる数には、プランに応じた利用上の制限があります。ライブ視聴の画面では、その訪問者へのチャットも開けます。
- Q. 使用量の数字が増えません。録画されていないのでしょうか?
- 使用量の表示には最大 30 分の遅れがあります。録画一覧に新しい訪問があるかも確認します。時間を置いても増えない場合は、タグ、訪問者の分類、残り枠を順に見ます。
- Q. 録画を削除すると、使える枠は戻りますか?
- 戻りません。有料プランは毎月の枠が更新されますが、無料の枠は累計です。残り枠が必要な場合は、プラン変更を検討します。
出典・参考データ
- [1] AgentSignal 使い方ガイド (セッション録画・ヒートマップ) (AgentSignal) — 取得 2026-09
- [2] 計測タグ (t.js) を設置する (AgentSignal) — 取得 2026-09
- [3] AgentSignal 料金プラン (AgentSignal) — 取得 2026-09
- [4] rrweb — record and replay the web (rrweb (GitHub)) — 取得 2026-09
- [5] Referer — HTTP (MDN Web Docs) — 取得 2026-09
この記事を書いた人
水島 翔吾株式会社kairos 代表取締役 / AgentSignal 開発者
AI クローラー・AI 流入計測と AIO 診断ツール AgentSignal を開発。実測データを元に AI 検索時代の計測と対策を書いています。
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