LLMOで外部メディア・比較サイトの掲載はなぜ関係する?

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LLMOで外部メディア・比較サイトの掲載はなぜ関係する?

AIの回答は、自社サイトだけでなく外部メディアや比較サイトも引用します。自社の質問で引用される外部サイトの調べ方と、誤った掲載への対応、避けるべき掲載方法を説明します。

AIに自社のことを聞くと、回答の出典に自社サイトではなく、業界メディアや比較サイトの記事が並ぶことがあります。AIの回答は自社サイト以外のページも引用するため、そこで自社がどう書かれているかも、LLMOで確認する対象になります。

LLMOは、ChatGPTなどのAIの回答で、自社やサービスが正しく紹介されるように整える取り組みです。言葉の意味や自社サイトでの調べ方は、LLMOとは?AIの回答に自社が出るかを調べる方法で説明しています。

この記事は、外部への露出を担当する広報の方に向けたものです。自社の質問でどの外部サイトが引用されているかを調べ、内容が古ければ訂正を依頼し、新しい掲載を目指すときに避けることを判断できるようにします。

AIの回答は自社サイト以外のページも引用する

AIが回答の根拠として示すページには、自社サイトのほかに、業界メディア、比較サイト、レビューサイトなどの外部ページが含まれます。顧客がその回答を読んで判断するなら、外部ページでの自社の書かれ方も判断に影響します。

説明用の架空の場面で考えます。勤怠管理サービスを提供する会社の広報担当が、ChatGPTに「飲食店向けの勤怠管理サービスを教えて」と聞いたとします。

回答には自社名が出ましたが、出典として付いていたのは比較サイトの記事でした。その記事では、自社の料金が以前のプランのままでした。回答を読んだ人は、比較記事の古い料金を前提に検討するかもしれません。

説明用の例。勤怠管理サービスについてAIに質問すると、回答の出典が比較サイトの記事になっており、その記事の料金が旧プランのまま。回答を読んだ人が古い料金を前提に検討している流れを左から右へ示した図

外部ページがどれくらい引用されるかを調べた調査もあります。Citeraが2026年5月に米国の英語の検索語で、B2B SaaS(企業向けのクラウドサービス)分野を調べたところ、ChatGPT・Claude・Perplexity・GoogleのAIによる概要の4つが引用した記事のうち、61%はレビューサイトや業界メディア、ビジネス向けSNSのLinkedInなど第三者のメディアで、企業自身のサイトは29%でした。[1]

ただし、調査したCiteraはB2B SaaS企業向けのサービスを提供する会社です。また、この調査は各AIに1回ずつ質問した観察で、サイトの強さなどの条件をそろえていないと調査元自身が説明しています。[1] 対象は米国の英語の検索語です。日本語の質問や別の業種で同じ割合になるとは言えません。

それでも、外部のページが回答の根拠に使われる場面は珍しくないことが分かります。同じ調査では企業自身のサイトも3割近くを占めていました。[1] 外部の確認は、自社サイトの整備の代わりではなく、並行して行う作業です。

自社の質問で引用されている外部サイトを調べる

顧客がAIに聞きそうな質問を3つ選び、回答に付く出典リンクを表に記録して、外部サイトを種類ごとに分けます。何度も出てくるサイトから確認します。

手順は次のとおりです。

  1. 質問を選ぶ。 問い合わせメールや営業メモから、顧客が実際に聞いた質問を3つ選びます。「○○ 比較」「○○ おすすめ」のように候補を比べる質問を含めると、外部サイトが出てくる回答を確認しやすくなります。
  2. AIに聞く。 自社で確認するAIサービス(例:ChatGPT)を開き、質問をそのまま入力します。回答に出典リンクが付いていれば、すべて開きます。
  3. 表に記録する。 質問、AIサービス名、日時、引用されたURL、サイトの種類、自社の書かれ方を残します。
  4. サイトを分類する。 業界メディア、比較サイト、レビューサイト、自社サイト、その他に分けます。

記入例は次のとおりです。会社名やサイトは説明用の架空のものです。

質問 AIサービス・日時 引用されたページ 種類 自社の書かれ方
飲食店向けの勤怠管理サービスは? ChatGPT・9月23日10時 比較サイトA(例) 比較サイト 名前あり・料金が旧プラン
シフト作成もできる勤怠管理サービスは? ChatGPT・9月23日10時 業界メディアB(例) 業界メディア 名前なし
シフト作成もできる勤怠管理サービスは? ChatGPT・9月23日10時 自社の機能ページ 自社サイト 正しい

AIの回答は、聞いた日や聞き方で変わります。一度の結果で決めず、同じ質問を日を空けて繰り返し、何度も出てくるサイトを優先して確認します。

引用される外部サイトを調べる手順。顧客の質問を3つ選び、AIに聞いて出典リンクを開き、表に記録し、サイトを種類ごとに分ける。日を空けて同じ質問を繰り返し、何度も出てくるサイトから確認する流れを輪の形で示した図

Bing Webmaster Tools(Microsoftが提供する、サイト運営者向けの管理画面)には、自社のページが、MicrosoftのAIであるCopilotやBing、一部の提携サービスのAIの回答でどれだけ引用されたかを見るAI Performanceという画面があります。2026年6月16日には、Citation Shareなどの機能がプレビュー版(試験提供)として順次提供され始めました。[2] Citation Shareは、AIが回答の根拠を探すときに使った検索語(grounding query)ごとに、表示された引用全体のうち自社サイトが占める割合です。[2] 回答のうち何回自社が引用されたかを数える引用率とは、計算の仕方が違います。

ただし、Citation Shareは競合のサイト名(ドメイン)を表示しません。[2] どの外部サイトが引用されているかを知るには、上の表のように、自分で質問して記録する作業が必要です。

記録がそろったら、次の表で対応を決めます。

記録の結果 次の対応
何度も出る外部サイトで、自社の説明が正しい そのまま維持し、定期的に確認する
何度も出る外部サイトで、自社の説明が古い・誤っている 掲載元へ訂正を依頼する(次の節)
何度も出る外部サイトに、自社が載っていない 情報提供の可否を検討する(最後の節)
自社サイトが引用されている 引用されたページの情報が最新か確認する

外部の掲載内容が古い・誤っているときの対応

根拠となる自社の公式ページを添えて、掲載元の問い合わせ窓口へ訂正を依頼します。直すかどうかを決めるのは掲載元なので、どこが、何に、なぜ変わったのかを短く正確に伝えます。

依頼の前に、自社サイトの情報が最新かを確認します。自社の料金ページが古いままでは、外部サイトに訂正を頼んでも根拠として示せません。会社名や所在地などの基本情報のそろえ方は、会社概要と公式リンクをそろえる方法で紹介しています。

次に、掲載元のサイトで「お問い合わせ」「編集部へのご連絡」などの窓口を探します。記事の末尾やサイトの最下部にあることが多いです。窓口が見つからない場合は、運営会社の問い合わせ先を使います。

依頼文には、次の5つを入れます。

  • 記事のURLと記事名
  • 誤っている箇所(本文を短くそのまま書き写す)
  • 正しい情報
  • 根拠となる自社の公式ページのURL
  • 担当者の名前と連絡先

依頼文の例です。会社名、担当者名、料金は説明用の架空のものです。

株式会社サンプルの広報担当、山田と申します。貴サイトの記事「飲食店向け勤怠管理サービス比較」で、弊社サービスの月額料金が「1人300円」と記載されています。2026年4月から「1人250円」に変更しております。根拠として、弊社の料金ページ(URL)をご確認いただけますと幸いです。修正のご判断はお任せいたします。

評価や順位の変更を求めたり、掲載料と引き換えに書き換えを頼んだりはしません。依頼するのは事実の訂正だけにします。

外部の掲載内容が古いときの訂正依頼の流れ。自社の公式ページを最新にし、掲載元の問い合わせ窓口を探し、記事URL・誤っている箇所・正しい情報・根拠のURL・連絡先を添えて事実の訂正を依頼する。修正するかは掲載元が判断し、依頼日と修正日を記録して同じ質問でAIを再確認する流れを示した図

訂正されても、AIの回答がすぐに変わるとは限りません。依頼日と修正日を記録し、前の節で使った同じ質問で、期間を空けて再確認します。

依頼日 掲載元 依頼内容 返答 修正の確認日 AIでの再確認日
9月24日 比較サイトA(例) 料金の訂正 対応予定 未確認 未確認

新たな掲載を目指すときに避けること

検索の評価を渡すリンク付きの有料掲載や、読者に役立たない紹介ページを大量に増やす方法は避けます。Googleはこうした方法をスパムとして扱う場合があります。また、どの掲載方法でもAIの引用が増える保証はありません。

Googleの検索のスパムポリシーは、検索の順位を操作しようとする行為に加えて、Google検索の生成AIの回答を操作しようとする行為もスパムに含めています。[3] 違反したサイトは、検索結果で順位が下がったり、表示されなくなったりすることがあります。[3]

たとえば、お金と引き換えにリンク付きの記事を書いてもらい、そのリンクで検索の評価を上げようとすることは、リンクスパムの例として挙げられています。[3] 一方で、広告やスポンサーとしてのリンク自体は、rel="sponsored"やrel="nofollow"という指定をリンクに付ければ、方針に反しないとされています。[3]

この指定は、リンクに付ける短い目印です。「広告のリンクなので、検索の評価には使わないでほしい」と検索エンジンに伝えます。有料で記事を掲載するときは、広告表記とこの指定の有無を、掲載元と事前に確認します。

新たな掲載を目指すときの比較図。左は避けたい方法として、検索の評価を渡す有料リンクと、同じ紹介文を多くのサイトへ配る方法。右は代わりにできることとして、広告表記と rel="sponsored" の目印を付けたリンク、媒体ごとの情報提供、正確な情報をまとめた1枚の資料。下部にGoogle検索の方針であり、引用が増える保証はないと注記

生成AIなどで、読者の役に立たないページを大量に作ることも、スパムの例として挙げられています。[3] 同じ紹介文を多くのサイトへ配るような方法は取りません。

なお、これはGoogle検索の方針です。ChatGPTなど他社のAIがどう扱うかは、ここからは分かりません。

避けたい方法 理由 代わりにできること
評価を渡すリンク付きの有料記事 リンクスパムに当たる場合がある リンクにrel="sponsored"が付くことと、広告表記を確認して出稿する
同じ紹介文を多くのサイトに配る 価値の乏しいページの大量作成は、スパムの例に挙げられている 媒体ごとの読者の疑問に合わせて情報を提供する
根拠のない実績や評価を書いてもらう 誤った情報がAIの回答に使われるおそれがある 期間と対象を説明できる数字だけを渡す

代わりに取り組めるのは、取材や紹介の依頼が来たときに正確な情報を渡せる資料の準備です。正式なサービス名、対象の顧客、できることとできないこと、料金、公式ページのURLを1枚にまとめます。

外部掲載の支援を提案書で比べる場合、「LLMO」「GEO」など呼び名によって作業の範囲が違うことがあります。用語の違いはLLMO・GEO・AEO・AIOの違いで確認できます。

最初の一歩として、主要な質問3つでAIに引用された外部サイトを一覧にしてみてください。どのサイトを確認し、どこへ連絡すればよいかが具体的になります。

よくある質問

Q. 比較サイトに有料で載れば、AIに引用されますか?
引用される保証はありません。有料掲載をする場合は、広告であることの表記と、リンクへのrel="sponsored"などの指定を掲載元と事前に確認します。Googleは、順位を上げる目的で評価を渡すリンクを売買することをリンクスパムの例にしています。
Q. プレスリリースはLLMOに効果がありますか?
AIの引用が増えるかは確認されていません。Googleは、他サイトへ配信する記事やプレスリリースに、順位を上げる目的で評価を渡すリンクを入れることをリンクスパムの例に挙げています。正確な情報を伝える手段として使い、効果は同じ質問で期間を空けて確かめます。

出典・参考データ

  1. [1] An Analysis of 350,000 B2B SaaS Articles: What Predicts Google Ranking and AI Citation (Citera) — 取得 2026-09-23
  2. [2] New AI Visibility Insights in Bing Webmaster Tools: Intents, Topics, Citation Share, Compare (Microsoft Bing) — 取得 2026-09-23
  3. [3] Spam policies for Google web search (Google Search Central) — 取得 2026-09-23

この記事を書いた人

水島 翔吾

株式会社kairos 代表取締役 / AgentSignal 開発者

AI クローラー・AI 流入計測と AIO 診断ツール AgentSignal を開発。実測データを元に AI 検索時代の計測と対策を書いています。

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