Go Fish DigitalのGEO事例:記事を増やす前に決めた4つのこと

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Go Fish DigitalのGEO事例:記事を増やす前に決めた4つのこと

Go Fish DigitalのGEO事例で報告された数字の意味を確認し、買い手の質問整理、改善前の記録、ページへの答えの追加を自社で試す手順を説明します。83.33%増と25倍が何を比べた数字かを整理し、架空の料金ページで改善前後を示します。

Go Fish Digitalが記事を増やす前に決めたのは、狙う質問、改善前の数字、答えと根拠を載せる主要ページ、続く疑問への対応の4つです。 報告された数字は売上の増加ではなく、施策前後の倍率でもない点に注意が必要です。

記事を増やしても問い合わせが増えないとき、足りないのは本数ではなく、買い手が判断できずにいる答えかもしれません。この記事では事例を確認した後、説明用の架空の清掃会社で、同じ考え方を自社で試す手順を紹介します。

Go Fish DigitalのGEO事例で報告された成果と条件

報告された83.33%増は、AI経由の月間の成果件数の増加です。25倍は、AI経由と通常の検索経由の成果率を比べた数字です。 どちらも売上の増加を示すものではありません。

Go Fish Digitalは、検索とAIの回答で見つけてもらう支援をする米国の会社です。GEOは、生成AIの回答で紹介されることを目指す取り組みを指します。同社は2025年9月24日に、自社を対象にした事例を公開しました[1]。

約3か月の取り組みとして、同社は次の4つを挙げています[1]。

  • 買い手がAIに尋ねる質問を洗い出した。
  • 改善前のAI経由の訪問などを記録した。
  • 根拠と数字を備えた主要ページを5〜8本作った。
  • 最初の質問に続く関連の疑問に答えるページを作った。

報告された成果は、AI経由の月間訪問が43%増、AI経由の月間の成果件数が83.33%増です。AI経由の成果率は、通常の検索経由より25倍高かったとしています[1]。

同社報告の3つの数字の比較図。43%増はAI経由の月間訪問の変化、83.33%増はAI経由の月間成果件数の変化で、どちらも取り組み前後を比べた数字。25倍は同じ時期のAI経由と通常の検索経由の成果率の比較。どれも売上の増加を示すものではない

ただし、何を成果1件と数えたか、元の件数はいくつかは書かれていません。同社は開始前から評判や専門性、外部からの言及があったとも述べています[1]。実績の少ない会社で同じ結果になるかは、この事例からは分かりません。

これは過去の事例で、今日の新しい発表ではありません。以下の表と例は当社による説明用の提案で、同社が使った資料の再現ではありません。

買い手の質問を記事の題名より先に書く

最初に書くのは記事の題名ではなく、依頼を検討する人が判断できずにいる質問です。 質問の形にすると、答えに必要な資料まで考えられます。

例えば「費用」という一語では、月額を知りたいのか、追加料金を心配しているのか分かりません。架空の法人向け清掃会社なら、営業メールや商談メモから、依頼前に聞かれた質問を拾います。個人名や取引先名は写さず、質問の意味だけを残します。

買い手の質問 判断したいこと 答えを置くページ
月2回頼むと毎月いくらか 予算内で頼めるか 料金ページ
夜間に作業できるか 業務を止めずに頼めるか サービス案内
床に傷がついたらどうなるか 事故時の対応に納得できるか 契約条件の案内

各行をすぐ別記事にせず、既存ページで答えているかを先に見ます。料金ページに金額があっても、回数が書かれていなければ最初の質問には答えていません。

説明用の例。架空の清掃会社の営業メールと商談メモから、月2回の料金、夜間作業、床の傷の3つの質問を取り出し、料金ページ・サービス案内・契約条件の案内へ振り分ける図。料金ページには金額はあるが回数がなく、まだ答えていないことを示す

実際の問い合わせにあった質問は「営業メールで確認」、担当者が考えた質問は「想定」と書き分けます。想定を顧客の声として扱わないためです。

改善前の記録:AI経由の訪問と問い合わせを分ける

ページを変える前に、変更日・比べる期間・AI経由の訪問・問い合わせの送信完了を、別々の欄に記録します。 ボタンが押された回数と、送信が完了した件数も分けます。

Google検索のAI機能での表示回数は、Search Consoleの生成AIレポートで確認できます。2026年8月31日時点で世界中のサイトに提供され、AIによる概要とAIモードでの表示回数をページ別に見られます[2][3]。

この表示回数は、訪問や問い合わせとは別の数字です。記録表では独立した欄にします。

記録すること 架空の記入例 比べるときの確認
変更日と変更箇所 料金ページに回数と追加費用を追記 どの変更の前後か
比べる期間 変更前4週間と変更後4週間 長さや営業日がそろうか
生成AIでの表示回数 料金ページの数字を記入 太平洋時間の日付で集計
AI経由の訪問 現在の集計条件を保存 同じ条件で数えているか
問い合わせの送信完了 未計測 完了を数える仕組みがあるか

記録が取れない項目は、0ではなく「未計測」と書きます。Search Consoleのデータを書き出すと、表示のない記号が0に置き換わるので注意します[3]。

説明用の例。変更前の4週間と変更後の4週間を比べる記録シート。生成AIでの表示回数、AI経由の訪問、問い合わせの送信完了を別々の欄に分けている。問い合わせの欄は0ではなく未計測と書く

増加率と経路別の率を混同しない

「以前より成果が増えたか」と「どの経路の訪問が成果につながりやすいか」は、別の問いです。 前者は同じ経路の変更前後を比べ、後者は同じ期間の出どころを比べます。

事例の83.33%増は前者、25倍は後者にあたります[1]。25倍を「施策で25倍に改善した」と読むのは誤りです。

自社で成果率を使うなら、例えば「問い合わせの送信完了件数÷対象の訪問数」のように、何を何で割るかを先に決めます。これは自社向けの定義の提案で、同社の計算方法ではありません。率と元の件数は必ず一緒に残します。

判断を止めているページに答えと根拠を足す

質問と記録がそろったら、申し込みの判断に必要なのに答えがないページから直します。 清掃会社の例なら、総額を計算できない料金ページが候補です。

以下の金額と条件は、すべて説明用の架空の設定です。実際には自社で承認済みの料金表と契約条件に置き換えます。

改善前:「オフィス清掃は月額22,000円から。詳しくはお問い合わせください。」

改善後:「100平方メートルまでの床清掃を月2回行う場合、月額は税込22,000円です。初回費用は税込11,000円で、この条件なら初月は税込33,000円です。夜間作業や範囲外の作業は別見積もりとなり、依頼の確定前に金額をお伝えします。」

改善後は、回数・範囲・初回費用・追加料金の条件が分かります。これは文章の例で、問い合わせが増えたという実測ではありません。

説明用の例。架空の清掃会社の料金ページの前後比較。改善前は「月額22,000円から」だけ。改善後は、100平方メートルまで・月2回で月額税込22,000円、初回費用税込11,000円、初月は税込33,000円、夜間と範囲外は別見積もりと分かる。問い合わせが増えた実測ではない

根拠には、自社の料金表・契約条件・作業仕様書を使います。資料で確認できない項目は推測で書かず、価格を決める責任者に確認します。Googleも、重要な内容を文字で載せることをAI機能でも有効な基本として挙げています[4]。

料金ページで答える疑問の例は、料金ページで答えたい5つの疑問でも紹介しています。

続く疑問を同じページで答えるか分けるか

一文で答えられる疑問は同じページに置き、手続きの説明が必要な疑問は別ページに分けて、説明的なリンクでつなぎます。 すべての関連疑問を別記事にする必要はありません。

月額が分かった人は、「途中で回数を変えられるか」「解約はいつまでに伝えるか」も気になるかもしれません。これは説明用の想定です。

回数変更の締め切りが一文で書けるなら、料金表の近くに置きます。解約の申請方法や精算の条件まで説明が必要なら、契約条件の案内へ分けます。その場合も、追加の支払いに関わる条件は料金ページに短く残します。

説明用の例。月額が分かった人の続く疑問を、一文で答えられるかで振り分ける図。回数変更の締め切りは料金表の近くに置く。解約の申請方法と精算は契約条件の案内へ分けてリンクでつなぎ、追加の支払いに関わる条件は料金ページにも短く残す

Googleは、AIによる概要やAIモードが、関連する複数の検索を行う「クエリファンアウト」を使う場合があると説明しています[4]。ただし、どのAIも必ず同じ順序で検索するわけではありません。仕組みはクエリファンアウトの解説で詳しく説明しています。

最後に、質問・答えるページ・足りない資料・最初の対応を一枚の表にまとめます。依頼の判断を左右し、今は答えがなく、根拠を用意できる質問から着手します。質問の集め方は問い合わせ記録を企画に変える方法も参考になります。

よくある質問

Q. 83.33%増は売上が増えたという意味ですか?
いいえ。AI経由の月間の成果件数の増加です。何を成果と数えたかや元の件数は公表されておらず、売上の増加とは確認できません。
Q. 25倍は施策前より改善したという意味ですか?
いいえ。AI経由と通常の検索経由の成果率を比べた数字で、施策の前後を比べた倍率ではありません。
Q. 実績の少ない会社でも同じ結果が出ますか?
この事例からは分かりません。同社は開始前から評判や専門性、外部からの言及があったと述べています。

出典・参考データ

  1. [1] Generative Engine Optimization (GEO) Case Study: 3X'ing Leads (Go Fish Digital) — 取得 2026-09-23
  2. [2] Introducing Search Generative AI performance reports in Search Console (Google Search Central Blog) — 取得 2026-09-23
  3. [3] Generative AI performance report (Search) (Search Console Help) — 取得 2026-09-23
  4. [4] AI features and your website (Google Search Central) — 取得 2026-09-23

この記事を書いた人

水島 翔吾

株式会社kairos 代表取締役 / AgentSignal 開発者

AI クローラー・AI 流入計測と AIO 診断ツール AgentSignal を開発。実測データを元に AI 検索時代の計測と対策を書いています。

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