AIO対策は誰がやる?小さなチームでの担当分担と月の作業量

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AIO対策は誰がやる?小さなチームでの担当分担と月の作業量

専任がいない会社でAIO対策を進めるには、誰が何を担当すればよいのでしょうか。計測・執筆・事実確認・サイト設定の4つの役割と、2〜3人のチームでの分担例、月の作業量を見積もる方法を説明します。

AIO対策(AIの回答で自社を正しく紹介してもらう取り組み)の仕事は、「計測」「執筆」「事実確認」「サイト設定」の4つの役割に分かれます。1人が複数を兼ねても構いませんが、文章を書く人と事実を確認する人だけは分けることを勧めます。

この4つの分け方は業界で決まった必須条件ではなく、当社が提案する進め方です。

「うちには専任がいない。でも上司からAIO対策を進めてと言われた」。そんな兼任担当者のために、この記事では役割の分け方、2〜3人での割り当て例、月の作業量の見積もり方、外注の切り分け、最初の1か月で決めることを説明します。AIOの意味から知りたい場合はAIOとはを先に読んでください。

AIO対策を社内で進めるときに必要な4つの役割

当社は、AIO対策の仕事を計測・執筆・事実確認・サイト設定の4つの役割に分けて進めることを提案します。 役割ごとに必要な権限が違うため、人より先に役割を決めます。

AIO対策の4つの役割の関係図。計測はレポート閲覧、執筆はCMS編集、事実確認は条件を決める部署への確認、サイト設定はrobots.txt等の変更の権限が必要で、執筆と事実確認の間には「分ける」の区切りがある

役割 主な作業 必要な権限 兼務してよい相手
計測 質問ごとにAIの回答を記録し、GoogleやBingのレポートを見る Search ConsoleとBing Webmaster Toolsの閲覧 サイト設定、執筆
執筆 答えや条件が足りないページの修正案を書く CMSの編集 計測
事実確認 料金・条件・対象範囲が正しいかを照合する 規約や料金表を決める部署への確認 執筆以外
サイト設定 検索に使える状態か、巡回を止めていないかを確かめる robots.txtやサーバー設定の変更 計測

サイト設定の役割が必要なのは、GoogleがAI機能にも通常のSEOの基本を求めているためです。Googleは、robots.txtやCDN(ページを速く届けるための外部の配信サービス)でクロールを許可していること、重要な内容を文章で示すこと、構造化データを見えている本文と一致させることなどを確認項目に挙げています [1]。

確認役を書き手と分けるのは、「文章ができた」と「条件が正しいと確かめた」を混ぜないためです。読みやすい文章でも、期限や料金が誤っていれば公開できません。

2人・3人のチームでAIO対策の役割を割り当てる例

人数が少ないときは、執筆と事実確認を別の人に割り当て、計測とサイト設定をまとめます。 以下は説明用の仮定のチーム構成です。

構成(仮定) 担当A 担当B 担当C
2人:マーケ担当+Web制作担当 執筆・事実確認の依頼 計測・サイト設定・事実確認 ―
3人:マーケ担当+Web制作担当+営業責任者 計測・執筆 サイト設定 事実確認

2人の場合、書いた本人が確認しないように、執筆はA、確認はBと分けます。料金や契約条件のように、2人とも決める立場にない内容は、その条件を決めている部署に確認を依頼します。

3人の場合は、商談で実際の条件を説明している営業責任者が確認役に向いています。顧客からよく聞かれる質問を知っているため、計測に使う質問選びにも協力してもらえます。

説明用の例として、2人チームと3人チームの役割分担を左右で比較した図。どちらも執筆する人と事実確認をする人が別になっている

2人で調査から修正、承認までを回す週ごとの流れは、Plaidの少人数運用に学ぶ記事で詳しく扱っています。

AIO対策の月の作業量:計測・修正・確認の目安

月の作業量は、対象ページの数と質問の数で決まるため、決まった時間はありません。 作業を小さな単位に分け、自社で1単位あたりの時間を測ってから掛け算します。

作業単位 数える単位 自社の見積もり欄 記入例(説明用の仮定)
質問1件を1つのAIで調べて記録 質問数×AIの数×回数 _分 5分
レポートの数字を記録表に写す 月1回 _分 20分
1ページの修正案を書く ページ数 _分 60分
1ページの事実確認 ページ数 _分 30分
設定の点検 月1回 _分 30分

AIの回答は同じ質問でも変わるため、1つの質問を何回聞くかを自社で決め、その回数も掛けます。記入例で計算すると、質問10件×AI2つ×各3回なら300分、2ページの修正と確認で180分です。これは計算の仕方を示す例で、実際の作業時間ではありません。最初の月に実際にかかった時間を記録し、翌月の見積もりに使います。

説明用の例として、質問10件×AI2つ×各3回×5分で300分、2ページ×(修正60分+確認30分)で180分となる計算の流れと、最初の月の実測を翌月の見積もりに使う循環を示した図

計測担当の月次作業:Search ConsoleとBingのAIレポートを見る

計測担当は、GoogleとBingのレポートを別々に記録し、クリックや訪問と混ぜないようにします。

Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートは、2026年8月31日に全サイトへ展開されたと案内されています [2]。AIによる概要やAIモードなどで自社URLが表示された回数(表示回数)を、検索とDiscoverの別レポートで、ページ・国・日付ごとに確認できます。デバイス別は検索結果のみです [2]。発表の項目にクリック数はないため、訪問はアクセス解析で別に見ます。

Bing Webmaster ToolsのCitation Share(引用シェア)は、2026年6月16日にpreview(試験提供)として公開されました [3]。AIが回答の根拠を探すために使った特定の検索語(grounding query)について、全サイトの引用のうち自社サイトへの引用が占める割合です [3]。計測担当が質問ごとに数える回答の記録とは別の指標です。前の期間と比べるCompareという機能も同時に公開されています [3]。Microsoftは、Citation Shareは順位や流入の割合ではない観測用の指標と説明しています [3]。

レポートはSearch ConsoleとBing Webmaster Toolsで対象サイトを選んで開きます。どちらもサイトの登録と閲覧権限が必要です。権限がなければ、サイトの管理者に追加を依頼します。

月次の記録表には、次の列を用意します。

月 GoogleのAI機能の表示回数 表示が多いページ BingのCitation Share AI経由の訪問(アクセス解析) メモ

数字が変わっても、すぐにページ修正の効果と決めません。修正した日と記録した日を並べて残し、季節や計測方法の変化もメモします。

執筆・事実確認担当の月次作業:1ページずつ直す

執筆担当と確認担当は、1ページを選び、答え・条件・根拠を直して照合するまでを1サイクルとして進めます。

  1. 計測担当の記録から、自社が出なかった質問を1つ選びます。
  2. その質問に答えるページを開き、冒頭に答えがあるか、条件が離れた場所に隠れていないかを見ます。
  3. 執筆担当が修正案を書きます。根拠にした規約や料金表を添えます。
  4. 確認担当が、期限・料金・対象範囲を根拠と照合します。未確認の項目があれば公開を保留します。
  5. 公開後、同じ質問で計測担当が再確認する日を決めます。

Googleは、AI機能への掲載は条件を満たしても保証されないと説明しています [1]。そのため、完了の報告は「ページを直した」と「回答が変わった」を分けて書きます。

社内でやるか外注するかの分かれ目

自社の料金や条件の事実確認は社内に残し、計測の集計やサイト設定の点検は外注できます。 分かれ目は、「正しさの最終責任を自社が持つ作業か」です。

社内と外注を分ける境界線の図。外注できる側に回答の記録と集計、サイト設定の点検、一部外注に修正案の執筆、社内側に事実確認と公開判断、計測に使う質問選びが置かれている

作業 外注しやすさ 理由
回答の記録と集計 外注できる 質問と条件を決めれば、手順どおりに進められる
サイト設定の点検 外注できる 技術的な確認で、社内の判断が少ない
修正案の執筆 一部外注できる 下書きは任せられるが、根拠は社内が渡す
事実確認と公開判断 社内に残す 条件は外注先にも共有できるが、最終確認の責任者は自社で決める
計測に使う質問選び 社内が主導 顧客の実際の質問を知っているのは自社

外注する場合も、質問リストと公開前の確認は社内の担当者の名前で決めておきます。依頼内容の比べ方はLLMO・GEO・AEO・AIOの違いの提案書比較も参考になります。

最初の1か月で決めること

担当者の名前、対象ページ3本、記録表の置き場所、確認日の4点を決めれば始められます。

最初の1か月で決める4点を示す図。役割ごとの担当者名、対象ページ3本、全員が見る共有の記録表、計測日と再確認日を書いたカレンダー

  • 担当者の名前:4つの役割それぞれに、実際の名前を書きます。兼務でも構いません。
  • 対象ページ3本:問い合わせが多い商品のページや料金ページなど、顧客の質問に答えるページを選びます。
  • 記録表の置き場所:共有のスプレッドシートなど、全員が同じ表を見られる場所にします。
  • 確認日:毎月の計測日と、修正後の再確認日をカレンダーに入れます。

最初の月は、作業にかかった時間も記録表に残します。翌月はその実績を見積もり欄に入れ、対象ページや質問を増やすかを判断します。質問ごとの回答を継続して記録したい場合は、AI最適化の使い方でAgentSignalのAI引用率の手順を確認できます。

よくある質問

Q. 1人でもAIO対策はできますか?
計測・執筆・サイト設定は1人で兼ねられます。ただし料金や条件の確認は、それを決めている部署や上司に依頼し、書いた本人だけで公開を判断しないようにします。
Q. 記事を書く人と確認する人は分けるべきですか?
分けることを勧めます。文章が読みやすいことと、期限や料金が正しいことは別の確認です。書いた本人は誤りに気づきにくいためです。
Q. 毎月どのくらい時間がかかりますか?
対象ページ数と質問数で変わるため、決まった時間はありません。質問1件の記録やページ1本の修正など作業単位ごとに時間を測り、数を掛けて見積もります。

出典・参考データ

  1. [1] AI features and your website (Google Search Central) — 取得 2026-09-23
  2. [2] Introducing Search Generative AI performance reports in Search Console (Google Search Central Blog) — 取得 2026-09-23
  3. [3] New AI Visibility Insights in Bing Webmaster Tools: Intents, Topics, Citation Share, Compare (Microsoft Bing Blogs) — 取得 2026-09-23

この記事を書いた人

水島 翔吾

株式会社kairos 代表取締役 / AgentSignal 開発者

AI クローラー・AI 流入計測と AIO 診断ツール AgentSignal を開発。実測データを元に AI 検索時代の計測と対策を書いています。

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