料金の検索でAIによる概要はどれくらい出る?海外調査から考える料金ページ

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料金の検索でAIによる概要はどれくらい出る?海外調査から考える料金ページ

ニュージーランドの調査では、料金・費用を尋ねる検索の96%にGoogleの「AIによる概要」が表示されました。数字が何を数えたかを確認し、自社の料金ページで答える条件と、Search Consoleで表示を確かめる方法を説明します。

ニュージーランドの調査では、料金・費用を尋ねる検索の96%に、Googleの「AIによる概要」が表示されました。 ただし、これは事前に選んだ質問を、ニュージーランドのパソコン向け検索で調べた結果です。日本や自社の数字ではありません。[1]

「AIによる概要」は、Google検索の結果の上に、AIがまとめた説明と参照先のリンクを表示する機能です。英語名はAI Overviewsです。

料金を調べる人がまずAIの説明を読むなら、自社の料金ページは何を答えておけばよいのでしょうか。この記事では、調査の数字の意味を確かめた後、料金ページで答える条件と、公開後に表示を確かめる方法を説明します。確認日は2026年9月23日です。

料金の検索でAI Overviewsが出る割合を調べた海外調査

96%は「この調査で選んだ料金・費用の質問」で、AIによる概要が表示された割合です。 自社のページが紹介された割合や、問い合わせが増えた割合ではありません。

調査を発表したのは、オークランドの検索コンサルティング会社AI Search Marketing Agencyです。2026年9月18日付の発表によると、20業種の商用検索(購入や依頼の検討につながる検索)1,000件を対象にしました。[1]

データは9月8日に、検索結果を取得するサービスDataForSEOを使い、Googleのニュージーランド向け・パソコンの設定で集めています。質問は5つの目的別に分けて、あらかじめ選ばれていました。[1]

目的別に見ると、差が大きく出ています。

検索の目的 AIによる概要の表示率
アドバイスを求める検索 96.5%
料金・費用を尋ねる検索 96%
比較・購入の検索 約80%
都市名を付けて業者を探す検索 16.5%
全体(1,000件) 73.9%

出典:[1]の発表文から当社が表に整理

この表からは、「いくら?」「どれを選ぶ?」のような疑問にAIの説明が出やすく、「〇〇市の業者」のような検索では出にくかったことが分かります。

ニュージーランドの調査で、検索の目的別にAIによる概要の表示率を比べた横棒グラフ。アドバイスを求める検索96.5%、料金・費用を尋ねる検索96%、比較・購入の検索約80%、都市名を付けて業者を探す検索16.5%、全体73.9%。事前に選んだ1,000件、ニュージーランド向け・パソコンの設定での結果

一方で、検索数で重み付けすると、検索数が取得できた275件での表示率は27%でした。検索数の多い地域名・予約の検索でAIの説明が出にくかったためと説明されています。[1]

つまり、「料金を検索した人の96%がAIの説明を見た」という意味ではありません。料金カテゴリの質問が何件あったかも、発表文では確認できません。

Googleも、AIによる概要は通常の検索に役立つと判断した場合だけ表示され、出ないことも多いと説明しています。[2] 自社の質問で出るかは、自社の条件で確かめる必要があります。

料金の回答で使われやすい情報を確かめる

料金の回答でどのページが参照されたかは、この調査では分かりません。自社の質問で実際に検索し、説明されている条件と抜けている条件を読みます。

調査全体では、引用された参照先の80%がニュージーランドのドメイン(.nzなど、サイトの住所にあたる名前)でした。比較サイトのMoneyHubが19%、YouTubeが18%、Redditが15%の回答で引用されています。[1]

ただし、これは全体の集計で、料金の検索に限った数字ではありません。「料金の回答は比較サイトが選ばれる」とまでは言えません。

そこで、自社の質問で確かめます。例えば、説明用に作った清掃サービスの場面なら、次のように進めます。実在の会社の料金ではありません。

  1. 商談メモや問い合わせメールから、料金について聞かれた質問を3つ選びます。例は「店舗清掃 夜間 追加料金」です。
  2. Google検索を開き、その言葉で検索します。会社名は入れません。
  3. AIの説明が出たら、どの費用を説明し、どの条件が抜けているかを読みます。参照先のリンクも開きます。
  4. 出なければ「その時点では出なかった」と記録し、通常の検索結果で選ばれているページを読みます。

AIモードとAIによる概要では、回答やリンクが違う場合があります。[2] 一度の検索は、今の状態を知る入口です。同じ質問・地域・端末の条件をそろえて、繰り返し確かめます。

相場は書かれているのに、夜間作業の追加費用や駐車料金の扱いが見当たらない。そうした抜けは、自社が自社の条件で答えられる部分です。他社の金額を自社の料金として使うことはしません。

説明用の例として、清掃サービスの料金の質問に対するAIの説明を読む図。相場は説明されている一方、夜間作業の追加費用と駐車料金の扱いが抜けており、その抜けを自社の料金ページで答える

自社の料金ページで答える条件

金額を一律に出せなくても、料金が何で変わるか、何を含むか、追加費用の条件、見積もりに必要な情報は説明できます。

Googleは、AIによる概要に出るための特別なファイルや専用の記述は不要とし、重要な内容を本文のテキストで提供することを勧めています。[2] 料金の説明も、画像やPDFだけでなく、ページの本文に書きます。

料金ページを開き、次の表の項目が本文だけで分かるかを確かめます。

確かめる項目 書く内容の例(架空の清掃サービス)
料金が決まる要素 作業の広さ、内容、開始時刻
基本料金に含むもの 床の清掃、ゴミの回収
追加になる条件 夜間の開始、駐車場がない場合の駐車費用
計算の例 前提(広さ・回数)を添えた説明用の例
見積もりに必要な情報 面積、希望時刻、清掃したい場所の写真

「夜間対応できます。料金はお問い合わせください」だけでは、料金が変わるのか分かりません。例えば「夜間清掃の料金は、広さと作業内容に加えて開始時刻で変わります。見積もりでは通常の作業費と夜間の追加費用を分けてお伝えします」と書けば、読む人は判断しやすくなります。

説明用の例として、料金ページの書き方を比べた図。左は「料金はお問い合わせください」だけで判断できないページ。右は料金が決まる要素、基本料金に含むもの、追加になる条件、計算の例、見積もりに必要な情報を本文で答えるページ

計算の例を載せる場合は、実際の顧客が支払った金額のように見せません。説明用の例だと分かるようにします。

構造化データを使う場合は、ページに見えている料金と同じ内容にします。Googleは、利用者に見えない情報を構造化データへ加えないよう求めています。[3]

別の料金記事を増やす前に、今ある料金ページへ追記できないかも考えます。同じ質問の答えが複数のページで食い違うと、読む人も更新する担当者も迷います。料金ページで答えたい疑問は料金ページで答えたい5つの疑問にもまとめています。料金の質問が集まらない場合は、問い合わせ記録を企画に変える方法が参考になります。

料金クエリでの自社の表示を確認する

Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートで料金ページの表示回数を見て、問い合わせや見積もり依頼は別に数えます。

Search Consoleは、自社サイトがGoogle検索でどう扱われているかを確かめる、サイト管理者向けの無料の管理画面です。所有権を確認したサイトで使えます。

2026年6月、Googleは生成AIの機能での表示を確かめるレポートを発表しました。8月31日には、全世界のサイトへの提供を終えたと追記しています。[4]

このレポートでは、AIによる概要とAIモードで、自社のページへのリンクが何回表示されたかを確かめられます。ページ、国、日付、デバイスごとに分けて見られます。[5]

  1. Search Consoleを開き、自社サイトを選びます。
  2. 生成AIパフォーマンスのレポート(検索)を開きます。表示がないサイトでは、レポートが見えないことがあります。[5]
  3. 「ページ」で料金ページのURLを探し、表示回数の推移を見ます。
  4. 料金ページを直した日を記録し、その前後で推移を比べます。

ここで分かるのは、AIの機能で料金ページのリンクが表示された回数です。そのリンクを見て何人が訪れたか、問い合わせたかは、アクセス解析や問い合わせの記録で別に確かめます。

料金ページの成果を3つに分けて確かめる流れ図。Search Consoleの生成AIパフォーマンスレポートでAIによる概要・AIモードでのリンクの表示回数、アクセス解析で訪問、問い合わせの記録で問い合わせ・見積もり依頼を別々に確かめ、料金ページを直した日の前後で比べる

また、GoogleのAI機能での表示は、Search Consoleの通常の検索データにも含まれます。[2] 通常の検索の合計を、すべてAIの成果として扱わないようにします。

海外調査の96%を自社の目標にする必要はありません。まずは料金の質問を一つ選び、その答えを料金ページに書き、公開後の表示と問い合わせを分けて追いましょう。

よくある質問

Q. 日本でも料金の検索の96%でAIによる概要が出ますか?
分かりません。96%はニュージーランドのパソコン向け検索で、事前に選んだ料金・費用の質問を調べた結果です。検索数で重み付けした全体の表示率は27%でした。自社の質問で実際に確かめます。
Q. 料金を書けばAIの回答に引用されますか?
引用は保証されません。料金が何で変わるか、何を含むかを本文で説明し、Search Consoleの表示回数と問い合わせを別々に確かめます。
Q. 料金の構造化データを追加するとAIに出やすくなりますか?
Googleは、AIによる概要に出るための特別な構造化データは不要と説明しています。使う場合は、ページに見えている料金と同じ内容にします。

出典・参考データ

  1. [1] AI Search Marketing Agency Study Finds Google AI Overviews on 74% of New Zealand Commercial Searches (AI Search Marketing Agency / MarketersMEDIA) — 取得 2026-09-23
  2. [2] AI features and your website (Google Search Central) — 取得 2026-09-23
  3. [3] Introduction to structured data markup in Google Search (Google Search Central) — 取得 2026-09-23
  4. [4] Introducing Search Generative AI performance reports in Search Console (Google Search Central Blog) — 取得 2026-09-23
  5. [5] Generative AI performance report (Search) (Google Search Console Help) — 取得 2026-09-23

この記事を書いた人

水島 翔吾

株式会社kairos 代表取締役 / AgentSignal 開発者

AI クローラー・AI 流入計測と AIO 診断ツール AgentSignal を開発。実測データを元に AI 検索時代の計測と対策を書いています。

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