米消費者の51%がAIショッピングを利用。商品選びはどこまで変わった?

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米消費者の51%がAIショッピングを利用。商品選びはどこまで変わった?

ただし、これは「注文の51%をAIが代行した」という意味ではありません。過去1か月に、買い物を支援するAIツールを一つ以上使ったと答えた米消費者の割合です。

米国では、買い物にAIを使った人が過半数に達した。NIQが2026年9月24日に発表した数字は、**51%**です。[1]

ただし、これは「注文の51%をAIが代行した」という意味ではありません。過去1か月に、買い物を支援するAIツールを一つ以上使ったと答えた米消費者の割合です。

商品をおすすめしてもらうことも、アシスタントに相談することも、AIショッピングに含まれます。この数字から何が分かり、自社では何を見ればよいのかを整理します。

AIショッピング利用率51%は、誰の何を数えた数字か

51%の対象は米消費者で、期間は過去1か月、行動は買い物を支援するAIツールの利用です。NIQは「Agentic Commerce Tracker」の結果として公表しています。[1]

消費者のAI利用とサイトへの訪問記録は異なることを示す図

数字を紹介するときは、この三つの条件を一緒に残します。

条件 今回の発表での意味
誰の数字か 米消費者
いつの利用か 過去1か月
何をしたか 買い物を支援するAIツールを一つ以上利用したと回答

日本の消費者の割合でも、特定のECサイトのアクセス比率でもありません。人への質問から得た利用率を、サイトの訪問数にそのまま置き換えることはできません。

例えば、ある人がAIに商品を相談し、その後で店名を検索してECサイトを訪れることも考えられます。これは経路の違いを説明する仮の例で、NIQが公表した具体的な行動事例ではありません。

「AIを使ったか」と「どこからサイトに来たか」は、別の問いなのです。

商品レコメンド20%、買い物アシスタント16%。使い方には違いがある

NIQは、AIによる商品レコメンドの利用を20%、パーソナルショッピングアシスタントの利用を16%としています。AIショッピングには、複数の使い方が含まれます。[1]

商品レコメンドと買い物アシスタントの利用場面

商品レコメンドは、おすすめの商品を示す使い方です。買い物アシスタントは、条件を伝えて商品選びなどを手伝ってもらう使い方を指します。利用したことと、購入まで任せたことを同じ意味にしないのが大切です。

調査で分かることと、公表されていない条件

確認した発表文では、サンプル数、設問全文、詳しい実査日、これらの項目の重複回答条件は確認できませんでした。[1]

そのため、20%と16%を足して「36%」とはしません。同じ人が両方を利用している可能性を、公開情報だけでは判断できないからです。

同様に、内訳が互いに重ならないと確認できないまま、円グラフで一つの全体を分割する見せ方も避けます。

この発表は、米国でAIが商品選びに使われていることを考える材料になります。一方、自社顧客の利用状況を知るには、別途確認が必要です。

自社の商品は、AIの商品選びに必要な情報を渡せているか

自社で見直しやすいのは、商品を比較するときに必要な条件が、商品ページで分かるかどうかです。以下は調査結果そのものではなく、編集部が提案する確認方法です。

バッグの寸法・重さ・配送・返品情報を確かめる図

例えば、顧客が「週末の旅行に使えて、機内に持ち込めるバッグ」を探している場面を考えます。「旅行に最適」という一文だけでは、サイズや収納量を比べられません。

顧客が知りたいこと 商品ページで確認する情報
持ち歩ける大きさか 外寸、重さ、容量
いつ届くか 在庫、発送予定、配送先による条件
合わなかったらどうするか 返品の期限、対象外になる条件

このバッグは説明用の例です。機内持ち込みの可否は航空会社などの条件にもよるため、商品ページで一律に保証するものではありません。

自社では、問い合わせが多い商品を一つ選び、よく聞かれる質問にページ内で答えられるか見ます。情報を直したことによるAIでの紹介や売上の増加は、公開後に確かめる結果です。

商品情報とAIの商品発見の関係は、Azomaの事例記事でも扱っています。

AIの利用率と、自社への訪問・売上を分けて測る

自社で追う数字は、AIの回答、自社への訪問、購入に分けると判断しやすくなります。NIQの51%を、これらの目標値にそのまま設定する必要はありません。

AIの紹介・訪問・注文を分けて記録する図

見たいこと 残す記録の例
AIの商品紹介 質問、確認日、サービス名、紹介された商品とURL
自社への訪問 確認できた参照元、着地ページ、訪問数
購入 注文数、金額、確認できた経路
顧客の認知経路 「何で知ったか」への回答と、その取得方法

これは編集部による計測の整理です。アクセス解析で確認できる経路と、顧客自身が答えた経路は、別の記録として残します。

特に、参照元が分からない訪問を、まとめてAI経由にしないことが重要です。数字を大きく見せるより、確認できた範囲をそろえるほうが、改善前後を比べやすくなります。

最初は一商品、一つの質問からでも構いません。ページを直した日と、AIの回答・訪問・購入の記録をそろえると、自社で次に調べるべきことが見えてきます。

よくある質問

Q. 51%はAI経由の売上比率ですか?
いいえ。過去1か月に買い物を支援するAIツールを一つ以上使ったと答えた米消費者の割合です。
Q. 20%と16%を足して36%としてよいですか?
確認した発表文では重複回答の条件が分からないため、合算しません。同じ人が両方を使っている可能性を排除できません。

出典・参考データ

  1. [1] NIQ: Majority of U.S. Consumers Now Use AI to Shop — 取得 2026-09-26

この記事を書いた人

水島 翔吾

株式会社kairos 代表取締役 / AgentSignal 開発者

AI クローラー・AI 流入計測と AIO 診断ツール AgentSignal を開発。実測データを元に AI 検索時代の計測と対策を書いています。

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