LLMO・AIO対策会社の選び方と契約前の確認事項

公開 更新 7 分で読了
LLMO・AIO対策会社の選び方と契約前の確認事項

AIO・LLMO対策会社は、呼び名や実績の数字より、計測方法・修正作業の範囲・成果の定義・報告の再現性で比べると選びやすくなります。契約前に送れる質問リストと、提案の根拠を確認したい項目をまとめます。

LLMO・AIO対策会社は、呼び名や実績の数字ではなく、「どのAIをどう調べるか」「誰が何を直すか」「何を成果とするか」「同じ方法で報告できるか」の4つで比べると選びやすくなります。 契約前にこの4点を質問し、答えを表に並べます。

3社から提案書が届いた。どこも「AIに選ばれる」と書いてあり、違いが分からない。そんなときは、提案書の言葉ではなく、実際に行う作業と確かめ方を聞き出します。

LLMOやAIOは、ChatGPTやGoogleのAIによる概要などの回答で自社を紹介してもらう取り組みです。用語の違いはLLMO・GEO・AEO・AIOの違いで確認できます。

AIO・LLMO対策会社を比べる4つの軸

会社を比べるときは、次の4つの軸をそろえます。社名や過去の実績の数字より、自社の依頼にどう対応するかが分かります。

3社の提案を、「対象AIと計測方法」「修正作業の範囲」「成果の定義」「報告の再現性」の4つの軸の同じ物差しに並べて比べる図

軸 聞くこと 分かりやすい答えの例(説明用)
対象AIと計測方法 どのAIに、どの質問を、何回聞くか ChatGPTとAIによる概要に10問を月4回ずつ
修正作業の範囲 提案だけか、原稿作成や公開までか 月2ページまで原稿を作り、公開は貴社
成果の定義 何が起きたら成果とするか 公式サイトへのリンクが付いた回答の割合
報告の再現性 同じ方法で毎月比べられるか 質問文と回答全文を毎月添付

右の列は、この記事で作った説明用の例です。答えがこれと違っても問題ではありません。答えが具体的で、後から確かめられる形かどうかを見ます。

計測方法の確認:何回、どのAIで調べるか

計測方法は、質問文、対象のAI、1問あたりの回数、失敗した回の扱いを開示できるかで確かめます。AIの回答は同じ質問でも毎回同じとは限らず、1回だけ調べた結果では、たまたま出た、出なかったの区別がつかないためです。

同じ質問を1回だけ聞いた場合と、複数回聞いた場合の比較図。複数回では自社が出た回と出なかった回、接続に失敗した回が分かれて見える。説明用の例

Googleは、AIによる概要とAIモードでは使うモデルや手法が違うため、表示される回答やリンクも異なると説明しています。[1] 「Googleで計測」とだけ書かれていたら、どちらを調べるのかを確認します。

自社でも確認できる公式のデータがあります。Search Consoleの検索向けの生成AIレポートでは、AIによる概要とAIモードで自社のページが表示された回数を、ページ・国・デバイス・日付ごとに見られます。[3][4] Googleディスカバーの生成AI機能は、別のレポートで扱われます。[3] このレポートは2026年8月31日に全世界のサイトへ展開されました。[3] ただし、表示回数が少ないサイトではレポートが見えない場合があります。[4]

Bing Webmaster Toolsでは、CopilotやBingのAI回答で引用された回数と引用されたページを確認できます。[6] Citation Shareは、AIが回答の根拠を探すときに使った特定の検索語について、表示された全引用のうち自社サイトへの引用が占める割合です。順位や流入の割合ではない観測用の指標で、競合のドメインは表示しません。[5] 回答の数を分母にして「何回中何回引用されたか」を数える引用率とは分母が違うため、同じ数字として比べません。この機能は、2026年6月の発表時点でプレビューとして提供が始まりました。[5]

支援会社には、「独自の計測結果と、これらの公式データを並べて報告できますか」と聞けます。数字の出どころが分かれば、報告を社内で確かめやすくなります。

提案内容の確認:根拠を聞きたい施策

Googleは、AIによる概要やAIモードに表示されるために、専用ファイルや特別な構造化データは必要ないと説明しています。[1] そのため、次のような提案は、目的と根拠を聞いてから判断します。

提案の例 聞き返す質問
llms.txtを置けばAIに選ばれる どのAIが読み、効果を何で確かめますか
AI専用のマークアップが必要 どの公式資料に基づきますか
記事を毎月10本追加 各記事はどの質問に答えますか
引用元になるページの冒頭を直す 直す前と後の回答を保存して比べられますか

構造化データは、ページの内容を検索サービスに伝える記述で、画面に見える内容と一致させる必要があります。[2] 本文と合わせて保守する提案なら意味がありますが、引用を約束する施策として説明されていたら、その根拠を聞きます。

支援会社の「これでAIに選ばれる」という提案に、担当者が「根拠は?」「効果はどう確かめる?」と聞き返す図。答えが足りないページを直す提案は、具体的で比べやすい例として並べている

反対に、顧客の質問を集め、答えが足りないページを直す提案は、Googleが挙げる基本とも合っています。[1] 何をどう直すかが具体的な提案ほど、比べやすくなります。

成果保証・期間の約束をどう読むか

Googleは、条件を満たしていてもページが検索やAI機能に表示されることは保証されないと説明しています。[1] 「必ずAIに表示されます」と約束する提案は、保証の中身を書面で確認します。

「必ずAIに表示」という約束を虫眼鏡で見ると、「どのAI・何回中何回?」「名前だけ?リンクも?」「未達ならどうなる?」の3つの確認点が書面に並ぶ図

確認するのは、次の3点です。

  1. どのAIで、どの質問に、何回中何回出れば「保証どおり」とするのか。
  2. 自社名が出るだけでよいのか、公式サイトへのリンクが必要なのか。
  3. 条件を満たさなかったとき、返金や作業の追加など何が起きるのか。

期間の約束にも注意します。Googleは、変更後にページが読み直されるまで数日から数か月かかることがあると説明しています。[1] 「1か月で効果が出る」と言われたら、どのAIで何が変わることを指すのか、その期間の根拠を聞きます。

地域の会社に依頼するか、オンラインで依頼するか

近くの会社を選ぶかどうかは、所在地そのものより、対面での打ち合わせが必要か、自社の業界を知っているか、連絡がつく時間帯が合うかで判断します。

所在地ではなく「対面が必要?」「業界を知っている?」「連絡の時間が合う?」で判断する分岐図。計測やページ修正はオンライン、店舗の撮影や社内勉強会は訪問が進めやすい例として示している

AI回答の計測やページの修正は、多くの場合オンラインで進められます。一方、店舗の写真撮影や、社内の担当者を集めた勉強会が必要なら、訪問できる会社の方が進めやすいこともあります。

店舗や地域の事業では、地図サービスの店舗情報も関係します。Googleは、ビジネスプロフィールの情報を最新にしておくことを基本の一つに挙げています。[1] 地域に詳しいことよりも、こうした登録情報の点検まで作業に含まれるかを確認します。

契約前に送る質問リスト

4つの軸を、候補の会社へ送れる10問にまとめました。答えを下の表に書き込むと、会社ごとの違いが見えます。

10問の質問票を3社へ送り、返ってきた答えを比較表に書き込む流れ。空欄や「状況によります」の欄はオレンジで示し、聞き返す対象になっている。説明用の例

  1. どのAIサービスを調べますか。GoogleのAIによる概要とAIモードは分けますか。
  2. 質問はいくつで、誰が選び、誰が承認しますか。
  3. 1つの質問を、1回の計測で何回ずつ聞きますか。
  4. AIへの接続に失敗した回は、どう数えますか。
  5. 回答の全文と引用元のURLを保存して渡してもらえますか。
  6. ページの修正は、提案だけですか。原稿作成や公開まで含みますか。
  7. 何が起きたら「成果」とし、どの数字で報告しますか。
  8. Search ConsoleやBing Webmaster Toolsの数字と並べて報告できますか。
  9. llms.txtや特別なマークアップを提案する場合、その根拠は何ですか。
  10. 契約期間、初期費用、途中解約の条件を教えてください。
質問 A社 B社 C社
1 対象のAI
2〜4 質問数と回数
5 回答の保存
6 修正の範囲
7〜8 成果と報告
9 施策の根拠
10 契約条件

空欄や「状況によります」が多い会社には、もう一度具体的に聞き返します。答えを並べれば、上司への説明にもそのまま使えます。依頼前に自社の現状を把握したい場合は、無料のAIO診断で公開ページの点検から始められます。

よくある質問

Q. SEO会社にLLMO対策も頼んでよいですか?
頼めます。Googleは、AI機能にも通常のSEOの基本が当てはまると説明しています。ただし、AIの回答を何で計測し、どう報告するかは別に確認します。
Q. 地方の会社に依頼して困ることはありますか?
計測やページの修正はオンラインで進められることが多いです。対面の打ち合わせ、業界の知識、連絡のつく時間で判断します。
Q. 「必ずAIに表示される」という提案は信じてよいですか?
Googleは表示を保証していません。どのAIで何回中何回を保証とするのか、満たさなかった場合の対応を書面で確認します。

出典・参考データ

  1. [1] AI features and your website (Google) — 取得 2026-09-23
  2. [2] Introduction to structured data markup in Google Search (Google) — 取得 2026-09-23
  3. [3] Introducing Search Generative AI performance reports in Search Console (Google) — 取得 2026-09-23
  4. [4] Generative AI performance report (Search) (Google) — 取得 2026-09-23
  5. [5] New AI Visibility Insights in Bing Webmaster Tools: Intents, Topics, Citation Share, Compare (Microsoft Bing) — 取得 2026-09-23
  6. [6] Introducing AI Performance in Bing Webmaster Tools Public Preview (Microsoft Bing) — 取得 2026-09-23

この記事を書いた人

水島 翔吾

株式会社kairos 代表取締役 / AgentSignal 開発者

AI クローラー・AI 流入計測と AIO 診断ツール AgentSignal を開発。実測データを元に AI 検索時代の計測と対策を書いています。

関連記事